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スピルバーグが今、この時代の人々に贈る「希望」の物語 「戦火の馬」 オフィシャルサイトへ

希望はすでにそこにある それを信じて生き抜けばいいと 気づかせてくれる作品です キャスター 小宮悦子さん
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スティーブン・スピルバーグ監督がまったく新しい境地で<希望>を描いた、渾身の感動作「戦火の馬」。第1次世界大戦、激動のヨーロッパを舞台に戦火を生き抜いた一頭の馬・ジョーイと、戦争に打ちのめされながらも希望を見失わない人間たちの切なくも美しい心の絆(きずな)の物語です。この映画の魅力についてキャスターの小宮悦子さんに話をうかがいました。

まさに壮大な叙事詩。映像の美しさと音楽の気高さに圧倒されました

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――「戦火の馬」をご覧になり、いかがでしたでしょうか

絵画のような美しい映像に圧倒されました。全編通してまさに壮大な叙事詩と言いますか、神々しいものを感じました。以前、番組の企画でイギリス南西部を訪れたことがあるのですが、その時に見た広大な草原をスクリーンでまた体感することができ、感慨深いものがありました。あの野趣あふれる風景が大好きなんです。

馬の表情もいい。ジョーイが仲間の馬を助ける時なんて、人が中に入っているんじゃないかと思ったほど。慈愛に満ちたまなざしに鳥肌が立ちました。

――印象に残ったシーンは

随所にあるのですが、まずは最初の、ジョーイが少年アルバートと仲良くなっていくあたりです。アルバートが家を守るため、農耕馬向きではないジョーイに重い鍬(くわ)を引かせて荒れ地を耕していると、村中の人が心配して見に来たり、母親のローズも家で編み物をしているんだけど、気になって編み棒を持ったまま飛び出てきたり。ああいう村人たちのぬくもり、息子を思う親ならではの心に触れるとこちらの心も優しくなります。感動しました。

ローズがアルバートに、父テッドについて語るシーンも印象的。テッドはかつて戦場で友人を助け、勲章をもらったのですが、戦争から家へ戻るやいなや捨ててしまうんです。そのことについて息子アルバートに「友だちを助けたことを誇りに思わないのも勇気がいるのよ」とローズは言うんです。とても深く、心にしみるセリフでした。ああいう親子の関係性もすてきです。

――スピルバーグ監督のほとんどの作品でタッグを組んでいるジョン・ウィリアムズの音楽は

音楽は作品によってその役割が異なると思うのですが、この映画では先導役になってくれていた気がします。音楽が切り替わるたびに「ああ、次は何が起こるのか」と身構えたり、ワクワクしたりしましたから。あとはもう風格ですよね。音楽の気高さが加わることでより一層、壮大さを感じながら映像の美しさを堪能できました。

実はとても臆病者で、戦争シーンが始まるとつい肩に力が入ってしまうんです(笑)。この映画でも何度かそういう場面があってそのたびに「また、誰かが殺されてしまうのかなあ」と心配し、緊張していました。

ヒューマニズムへの信頼を見失いかけていた自分を反省。信じる力を与えてもらいました

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――戦争を描いてはいますが、その先にある<希望>に向かうのがこの映画の特徴

そうなんです。30年近くニュース番組の生放送を担当してきた習性で、常に最悪の事態を予測してそこに対応していけるように行動してしまうんです。何があっても大丈夫なようにしておこうとする、という。だから、どうしても警戒心が強く、この映画も前半は、いいことがあってもすぐに悲しい出来事が起きるのではないかと悪い方に想像しながら観ていました。私は気づかないうちに、ヒューマニズムというものを素直に信じる気持ちから遠ざかっていたのかなとちょっと反省しました。

ただ、ジョーイが逃げ出して鉄条網にからまっているところを、ドイツ兵とイギリス兵が協力して助けるシーンがありますよね。あの場面で一気に救われたというか、私自身の心象がガラッと変わりました。根拠はないのですが、希望へ向かって物語は進んでいくだろうと信じることができ、その後は穏やかな気持ちで映画を観ることができました。そういうのもあって、実は私、あのシーンが一番好きなんです。

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