栄華を極めたインカ帝国の遺跡やナスカの地上絵など、神秘的な世界文化遺産が数多く残る国、南米ペルーは「美食の国」でもあります。
その理由のひとつが、海の幸、山の幸が豊富な食材の宝庫であること。ペルーは、太平洋側に南北約3千キロも続く長い海岸線があり、中央にはアンデス山脈、東側にはアマゾンの熱帯雨林と、広大な自然が広がります。海沿いの豊かな漁場からは新鮮な魚介類、ジャングルでは淡水魚やトロピカルフルーツがとれ、アンデスの山脈地帯は、じゃがいも、トマト、とうもろこし、唐辛子などの原産地として知られます。
豊富な食材を実にさまざまな調理法で仕上げるのも、クリオーヤ料理と総称されるペルー料理の特徴です。先住民の間に伝わってきた料理に、スペインの植民地時代に持ち込まれた食文化やアラビアやアフリカの影響が加わり、イタリア、中国、日本からの移民たちも独自の食材や調理法をもたらしました。こうして、さまざまな国の要素が融合し、バラエティ豊かなクリオーヤ料理が形作られてきたのです。

首都のリマも位置する海岸線地域でもっともポピュラーな家庭料理が、魚介類のレモンマリネ、セビッチェです。今回はこのセビッチェの作り方をご紹介しましょう。ペルーでは、メロやコルビーナといった白身魚を主に使いますが、手に入りやすい刺身用のマダイのさくで代用します。ヒラメ、スズキなどの白身魚でも、好みでアジやマグロ、カツオを使っても構いません。レモンや唐辛子も身近にある食材を使ったレシピになっていますが、あればペルーレモンに似たライムを、唐辛子は輸入食材を扱う店などで購入できる、ペルーの黄色くてマイルドな味の唐辛子をペースト状にしたアヒ・アマリージョを使えば、より本格的な味が楽しめます。

(更新日:2006年11月02日)
編集協力:三菱商事

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