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世界の都市だより 世界の街角へ

ガイドブックでは書けない街の顔を垣間見る 遺跡の中で郷土料理

南米大陸の太平洋岸に位置するペルーの首都リマ。この響きのいい名前は、リマの繁栄に欠かせなかったリマック川に由来している。背後にアンデス山脈がそびえ立つこのあたり海岸沿いは、通年雨の降らない砂漠地帯。そのため、アンデスから流れ出す川を灌漑(かんがい)して町が造られていった。

砂漠気候はまた、何千年という時を経た遺跡を現代に残してくれた。リマの南約450キロに位置するナスカは「謎の地上絵」で有名だが、細い線で描かれた地上絵が残ったのも雨が降らない気候のおかげだ。また、リマの北にはアドベと呼ばれる日干しレンガを1億個以上も積み上げて作ったピラミッド型の遺跡「太陽のワカ」や、ユネスコの世界文化遺産となっている、やはりアドベで造られた「チャン・チャン遺跡地帯」などの遺跡が残る。マチュ・ピチュをはじめとする山岳地帯の遺跡にスポットが当たることが多いが、実は、太平洋沿岸こそ遺跡の宝庫なのである。

現在リマは、ペルーの人口の約40%を占める700万人が暮らす大都市。政治経済を含めすべての中枢を担っている。そんな近代都市リマにも、紀元200〜700年ごろにかけてはリマ文明が栄えていた。そのため、今でも掘ると遺跡が現れ、復元されたピラミッド型の遺跡もいくつかある。植民地の富を象徴する荘厳な教会が見どころのリマ旧市街と併せて、気軽に遺跡巡りを楽しむことができるのだ。

さらに近年、いかにもペルーらしい発想なのだが、遺跡を有効利用した施設が登場して注目を浴びている。ピラミッド型のプクヤーナ遺跡の中にある、その名も「レストラン・ワカ・プクヤーナ」がそう。高級感漂う店内で、夜はライトアップされた遺跡を前にペルー料理が楽しめる。食後はガイドと一緒に遺跡見学もできる。

ペルー料理といえば、原産地だけあってじゃがいも料理が知られているが、リマを含む沿岸の町では魚介料理が名物。代表的なのはセビッチェ。新鮮な白身魚やイカ、タコなどをレモンでしめ、紫玉ねぎ、香菜、黄色い唐辛子のペーストなどと和えた。ピリッとした辛さと、さっぱりとしたレモンの酸味が後をひく。付け合わせはさつまいもかじゃがいも、ペルー産の粒の大きなとうもろこし。セビッチェの専門店もあるほど、庶民に愛されている料理だ。のどごしのいいリマ産ビール「クリスタル」や、ソフトドリンクなら黄色い炭酸飲料インカコーラと一緒にどうぞ。

(更新日:2006年11月22日)
編集協力:三菱商事

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