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忙しくてもお金がなくても楽しめるのがご近所社会見学。知ってはいても見たことがないあの場所を訪れてみよう。今回は、地方自治体が地域の名産品を都市部で売る「アンテナショップ」をぶらり見学。
土曜日の昼下がり、日比谷パティオ広場前。ツアーを主催する「ぽけかる倶楽部」の旗の下に集う参加者18人は、ほぼ全員がリュックにウオーキングシューズと軽装だ。
本日このメンバーで出かけるのは銀座と日比谷のお買い物。といってもブランド店ではなく、このエリアに集中するアンテナショップのうち6店を訪ねるツアーで、所要3時間少々、予想歩行距離1.5キロの道のりである。

「1軒めは、目の前です」
ガイドの森下さんの誘導で50メートルほど移動すると、石川県のショップ「加賀・能登・金沢 江戸本店」到着。木目を生かした内装がいかにも上品だ。
「加賀の塗り物、能登の魚、金沢の菓子や金箔(きんぱく)など、各地で特産も風土も異なります。ですので、それぞれの名を冠した店名にしました」
お店の方から案内をいただいたあと、15分の自由時間。治部煮(じぶに)、麩(ふ)で包んだお吸い物、落雁(らくがん)、金箔入りの化粧品や道具類……。見た目も女性好みのものが多い。
「おしょうゆは重いのよねえ」
魚醤(ぎょしょう)コーナーで購入を迷う参加者を見て、お店の方は、
「ウチに最後に来ていただけると助かるんですが」と苦笑した。
能登の塩をお土産にいただいて店をあとにする。気付くと筆者以外の全員がふくらんだエコバッグを提げている。準備万端である。

さてお次は、そこから150メートルほど移動して「かごしま遊楽館」へ。
「一番人気はさつまあげですが、甘辛い両棒餅(ぢゃんぼもち)や黒豚みそ、キャロットドレッシングも人気のようです」
移動中に案内されたおすすめを頭に入れて、日比谷シャンテ横にそびえるビル前でいったん解散。入り口で西郷隆盛像がにらみをきかせる3階の「鹿児島ブランドショップ」は工芸品が中心で、割り竹で作られた'糸びな'など珍しいものも並ぶ。一方1階の「さつまいもの館」は、買い物客と威勢のいい店員たちで大にぎわい。客室乗務員の'鹿児島空港一押しスイーツ'だとかで「これから話題になるわよ」と自信満々の店員に押されて手にしたのは、プリンをお餅でくるんだプリン大福。ひとくちほお張ると強烈な甘さが口の中に広がった。
入り口に戻ると、さらに大きくなったバッグを抱えた参加者が集っている。参加動機を聞くと、「主婦は食材に興味があるのよ」と笑う。在住地は、さいたま、狭山、藤沢、高円寺…… ほとんどが東京近郊だ。
「場所は知っていても、わざわざ来たりしないしねえ」
ガイドがいるのも魅力、と口々に言う。確かに道中では、銀座にまつわるうんちくなどが披露され飽きることがない。岡本太郎作「若い時計台」などを鑑賞しながらたどりついたのは、数寄屋橋交差点近くの一等地に建つ重厚な「銀座・熊本館」だ。

一歩入ると、今日届いたばかりという緑の野菜や真っ赤なトマト、かんきつ類の色が目に飛び込んでくる。1階はお買い物コーナー、2階はレストランという熊本館の名物は旬の野菜や果物で、並べたはじから気持ちいいほどの勢いで売れていく。奥の壁一面を占める球磨焼酎や種類豊富な調味料など品ぞろえがバランスよく、買い物しやすい印象。ここではタレントやマンガ「ケロロ軍曹」の好物ということで知名度をあげた'いきなり団子'をいただく。輪切りの芋とつぶあんが詰まったまんじゅうはボリューム満点で、先ほどのプリン大福とあいまっておなかがいっぱいになってしまった。
これで3店め。まだ道中なかばである。

(回答は本文最後にて)





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