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Vol.17 マルセイユ

2010年10月下旬、マルセイユには1時間半遅れで到着した。しかしその先の列車はなかった。当時、フランス政府が発表した公務員の年金削減に反対するストライキで、列車は止まっていたのだ。シベリアからの列車旅の途中、さまざまなトラブルに晒(さら)されてきた。なんとか乗り越えてフランスまで来たのだが、いかにも西欧らしいトラブルに行く手を阻まれてしまった。僕らにはどうすることもできない問題だった。長い列ができたマルセイユ駅の切符売り場に並んだ。ここもストライキに入っている職員が多いようで、窓口の半分近くが閉まっていた。とにかく西に向かう列車を確保しなくてはならなかった。

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この列車でマルセイユに到着。乗客は急ぎ足で運行している列車や切符売り場に向かう。予約していた列車が運休してしまっている乗客もいる。駅員に詰め寄ることもなく、自分でなんとかしようとする乗客たち。ストライキには慣れているようだった。

※写真は2010年10月25日の取材で撮影したものです
※各国の現在の情勢については、外務省の海外安全ホームページなどでご確認ください

プロフィル

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年生まれ。「12万円で世界を歩く」(朝日新聞社)でデビュー。おもにアジア、沖縄をフィールドに著書多数。近著に「『格安エアライン』で個人旅行が変わる!」(講談社+α新書)、「鈍行列車のアジア旅」(双葉文庫)、「『生き場』を探す日本人」(平凡社)。

阿部稔哉(あべ・としや)

1965年生まれ。富士山のてっぺんからアフガニスタン一周まで下川 氏に同行してしまったカメラマン。今回は妻の冷たい視線をよそにユーラシア横断。紀行、ポートレート、料理、風景など幅広く撮影。

(更新日:2011年09月22日)
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