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Vol.2真冬のシルクロードを走る南疆鉄道 

(クチャ〜カシュガル)

中国の西域、ウルムチからカシュガルに向かう南疆鉄道の旅は続く。シルクロードに沿った標高3000メートルを超える山岳地帯を抜け、クチャで途中下車。列車はタクラマカン砂漠の北端の、徹底した砂漠を西へ、西へと進んでいった。

アクスで多くの乗客が降りた。そこから先は、人家がなくなり、羊の姿も消えた。三角地、金銀川といった駅に、列車は丁寧に停まっていく。しかし駅のまわりに家はなく、乗り降りする人もいない。ただ、雪が残る砂漠が茫漠と広がるばかりだ。

この先に街なんてあるんだろうか……。

やがて放り込まれたカシュガルのビル群を、僕らは呆然と見上げていた。

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クチャ駅の待合室で、朝の8時10分発のカシュガル行きの列車を待つ。7時半になってもこの待合室に入れてもらえなかった。マイナス10度の寒空の下、ウイグル人たちと待ち続けた。中国の旅はやはりつらい。

※2012年2月6日〜7日に行った取材をもとにしています
※各国の現在の情勢については、外務省の海外安全ホームページなどでご確認ください

今回の不思議列車

南疆鉄道

中国西域、トゥルファンからカシュガルまでの1446キロを結ぶ鉄道。1999年に開通した。タクラマカン砂漠の北端を通り、シルクロードの天山南路をなぞるように進む。列車の大半はウルムチを出発し、トゥルファンを経由してカシュガルに向かう。カシュガルから先、タクラマカン砂漠の南端をホータンまで走る喀和線も2011年に開通している。

プロフィル

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)

1954年生まれ。「12万円で世界を歩く」(朝日新聞社)でデビュー。おもにアジア、沖縄をフィールドに著書多数。近著に「『格安エアライン』で個人旅行が変わる!」(講談社+α新書)、「鈍行列車のアジア旅」(双葉文庫)、「『生き場』を探す日本人」(平凡社)、「世界最悪の鉄道旅行 ユーラシア横断2万キロ」(新潮社)、「週末アジアでちょっと幸せ」(朝日文庫)。

中田浩資(なかた・ひろし)

1975年生まれ。97年から99年の北京滞在中、通信社の写真記者として報道写真に携わる。2004年からフリーランス。旅行、人物ルポを中心に雑誌、広告などで活動中。

Hiroshi NAKATA website http://nakata-photo.jp/

(更新日:2012年08月17日)
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