レトロと最新、東洋と西洋が入り交じる香港、そしてマカオ。ここ数年で大きな変化を遂げた両都市の魅力を、2回連続でお届けしている。2回目の案内人は香港在住の料理研究家。グルメタウン香港の最新トレンドと癒(い)やしスポット、さらに知られざるマカオグルメをご案内!
暑いときには体の熱をとるキュウリやトウガンを、肌寒い日は体を温めるカボチャやネギを。少し体調を崩したときには、街角の漢方茶スタンドで症状にあったお茶をひと口。
養生食療(医食同源)が生活に溶け込む香港は、食材への関心が元来とても高いまち。特にここ数年は、オーガニックが人気を集めています。中国産の食品に対する不信感から、香港の食は自分たちで守ろうとする動きが活発になり、有機農場や香港産のオーガニック豚やチキン、魚が盛んに作られ始めました。スーパーや街の市場には有機野菜が並び、有機野菜を使い始めたレストランもあります。
そんな動きを象徴するのが、ベジタリアンレストランやオーガニックカフェの台頭です。とりわけ人気なのが、今回ご紹介する「功徳林上海素食」。香港に2店舗を構える上海料理のベジタリアンレストランです。オーガニック野菜の料理が評判で、現在は有機大豆から作る自家製の豆乳なども提供し始めています。

ベジタリアンの中国料理は非常に手の込んだ調理を必要とします。特に功徳林は化学調味料を使わないことをポリシーとしているため、シイタケや大豆モヤシなどのだしを毎日6時間ほどかけて作っています。油が控えめで、天然だしの自然なうまみを十分に味わえる料理の数々には、ベジタリアン料理のイメージがきっと変わることでしょう。

「金碧輝煌大拌盤」は、上海式の前菜盛り合わせ。見た目も豪華で味も確かなおすすめの料理です。湯葉でニンジンやシイタケを巻いていぶした焼きガチョウ風、シイタケで作ったうなぎの佃(つくだ)煮風、麩(ふ)を使った角煮風などの「もどき」料理が、味も見た目もバランスよく盛り付けられています。
「芙蓉木耳炒豆苗」はオーガニック豆苗にだしを加えてしゃきしゃき感が残るように炒(いた)めたものに、キクラゲを卵白で合わせたソースをかけた1品。卵白はさっと油通ししているため、舌触りがなめらかに仕上がっていますが、全く油っぽさがありません。キクラゲはだしのうまみを吸っているために口にした時においしさが広がります。

「豆腐餃子(ぎょうざ)」は豆腐を薄くスライスして餃子の皮に見立て、その中に野菜やキノコなどで作ったあんを詰めたもの。だしにとろみをつけたあんがかかっています。大変上品な味つけにいくつでも食べてしまいそうです。
「素仁松」は必ず注文する私の大好物です。みじん切りにしたニンジンやピーマン、セロリ、シイタケ、松の実などを炒めたものを、薄いクレープのような皮に包んでいただきます。
午前11時から午後6時までは広東式の點心(てんしん)も楽しむことが出来ます。鍋貼(焼き餃子)、焼売(しゅうまい)、腸粉(お米クレープ)、叉焼酥(チャーシューパイ)など、本物の點心にも負けない味が自慢です。ぜひ、お試しあれ!



住所:7/F, 1 Peking Road, Tsimshatsui
電話:852-2312-7800
銅鑼湾店
住所:Shop 1001,World Trade Center, 280 Gloucester Road,Causeway Bay
営業時間:11:00〜23:00
休日:無休
U料金:金碧輝煌大拌盤358香港ドル、芙蓉木耳炒豆苗68ドル、豆腐餃子78香港ドル、素仁松98香港ドル (いずれも2008年3月5日現在の価格)
ポルトガル人がマカオに伝えた郷土の味は、マカオの食文化にも色濃く影響を与えました。母親の愛情がこもった素朴で新鮮な魚介や野菜を多く使うヘルシーな料理が多い、と言われるポルトガル料理。現在のマカオには、広東料理をベースとする中国料理と、そんなポルトガル料理をミックスした独特の「マカオ料理」とも言うべき食文化が育っています。
セナド広場からすぐ横の階段を上りつめたところにあるすてきな一戸建て洋館のレストラン「エスカーダ」。築85年のポルトガル式の洋館を修繕し、2006年5月に3階建てレストランとしてオープンしました。

まずはアペタイザーの盛り合わせ「雑錦頭盤」を。干しダラ(ポルトガル語でバカリャウ)を混ぜ、軽く揚げたポテトボール「馬介休薯球」はお酒にもあう一品。「葡国炸蝦角」は、中からとろーりエビのあんが溶け出してなんとも美味。「香辣沙甸魚」はオリーブや香料、ハーブに漬け込んだいわしを、6時間もかけて焼き上げたもの。骨まで柔らかくいただけます。
次のおすすめ「火焔焼葡国腸」は、ポルトガルの豚肉で作ったサラミのようなソーセージ。乾燥させて作るので香りも歯ごたえもよく、皮もパリパリ。塩味が強いのでお酒にぴったり。

続いてタコのサラダ「八爪魚沙律」を。新鮮なタコをタマネギやオリーブオイル、ハーブ、ヴェネガーであえています。アフリカンチキンとも呼ばれる「非州鶏」は、マカオではどのレストランにもある人気メニュー。タマネギやココナツミルクなどを合わせたソースをチキンに塗って、オーブンで焼き上げます。
焼き立ての自家製パンやポルトガルワインも楽しみながら、マカオの食卓を楽しみませんか?


住所:大同街8号地下 (マカオ)
電話:853-2896-6900
営業時間:
月〜金 12:00-15:00 /18:00-23:00
土日 12:00-16:00/18:00-23:00
休日:無休
料金:「火焔焼葡国腸」と「八爪魚沙律」48香港ドル、「非州鶏」98香港ドル (いずれも2008年3月5日現在の価格)

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