朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト

メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ホーム設定

Special Contents ひと

  • インタビュー
  • フロントランナー
  • トップ
  • 地球発
  • マネー
  • ライフスタイル
  • 極める
  • からだプラス
  • エンタメ

記事を印刷

地球発

  • ニッポン再発見TOPへ
  • バックナンバー

ニッポン彩発見 沖縄の風に吹かれて

Vol.06 岸朝子さんが語る、郷土・沖縄の話 身近なところに、緑の野菜

沖縄は、食糧的に豊かな土地であるとはいえません。そのうえ台風の影響も頻繁に受けるので、食材を無駄にしないだけではなく、「そのへんにあるものはいろいろ工夫して、何でも食べる」という精神があります。野菜は畑で栽培するもののほか、自生している緑黄色の野草もたくさん食べてきました。

そのひとつが、フーチバー(ヨモギ)。本土では、餅や団子に練り込むくらいで、葉を食べるという習慣はありませんが、沖縄では、汁物や雑炊に入れたり、ヒージャー(ヤギ)汁の臭み消しのために使われたりします。体内でビタミンAになるカロテンや、カルシウム、カリウム、鉄などを多く含み、胃腸病や高血圧の予防、解熱に効果があるといわれています。

ンジャナ(ニガナ、ホソバワダン)は強い苦みのある野草ですが、葉は胃腸を丈夫にし、根っこは泡盛に漬けた薬用酒にすると万病に効くといわれています。以前、取材で沖縄を訪れたときに、大宜味(おおぎみ)村の元村長さんにお話をうかがったことがあるのですが、「子どものころ、学校の行き帰りにお腹が減ると、そこらに生えているニガナの葉っぱをちぎってそのまま食べていた」とおっしゃっていました。幼いころから、ご両親や周囲の大人たちに、ニガナの葉はからだにいい、と教えられていたんですね。家庭では、ニガナをよく水にさらしたり、油で調理したりして、苦みをやわらげ、食べやすいお惣菜にします。

ほかにも、ピリリと辛みがあり食欲の出るシマナー(からし菜)や、貧血予防にいいといわれるハンダマ(水前寺菜)、イーチョーバー(ウイキョウ)、サクナ(長命草)……など。これらの緑黄色野菜を汁物、炒め物、揚げ物、和え物などにして、日ごろからたっぷりと食べているのです。

フーチバーは沖縄の代表的な薬草で、「万病の薬」ともいわれている。畑の隅や空き地に自生しており、昔から日常的に食べられてきた。独特の強い香りがあり、ほろ苦い。フーチバーの葉の部分だけを細かく刻んで、雑炊に加えた「フーチバージューシー」は、ポピュラーな沖縄の郷土料理だ。

写真:嘉納 辰彦
(更新日:2006年09月07日)

プロフィール

岸 朝子(きし・あさこ)

大正12年東京生まれ。 女子栄養学園(現・女子栄養大学)卒。32歳で料理記者としてスタートし、「栄養と料理」編集長を経て、料理専門の編集企画会社「エディターズ」設立。93年より「料理の鉄人」(CX系)の審査員を務め、その批評振りと同時に、誉め言葉「おいしゅうございます」が評判に。

画面トップへ

※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Netscape7.0以上、Firefox 1.0以上、Macintosh Safari 1.0以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。