マンゴーは「果物の王様」と呼ばれるほど、世界中の人々に好かれる果物です。見慣れた赤い果皮のマンゴーの2倍〜4倍にもなる巨果、キーツマンゴー。沖縄以外にはほとんど流通しない、幻の果実を探して、沖縄を訪ねました。


キーツマンゴーには、赤い完熟マンゴー(アーウィン種)のような派手さはありません。緑色の果皮はブルーム(白い粉)で覆われ、むしろ地味な印象です。国産マンゴーの96%以上は赤いアーウィン種。キーツをはじめ、ヘーデン、センセーションなどの稀少種は全体の4%以下ですから、まさに幻のマンゴーです。
大きく、糖度も高く、ジューシーで繊維質が少ないキーツマンゴー。大変美味です。それなのに、なぜ、幻なのでしょう? 大きな理由は3つあります。
1.お中元シーズンに売ることができない。(収穫期が8月下旬から9月)
2.台風シーズンと重なり、暴風雨の被害のリスクが高い。
3.収穫後、2週間程度の追熟が必要なため、食べ頃の見極めが難しい。(商品説明が難しく、一般の量販店では売りにくい)
フロリダなどではよく見かけるキーツマンゴーですが、栽培リスクが高く、販売しにくいため、日本では生産量が極めて少なく、幻のマンゴーと呼ばれます。
マンゴーの原産地はインドとミャンマーとタイの国境地帯といわれています。
最も古いインドの記録では、およそ4千年前からマンゴーは栽培されていたようです。古代インド語(サンスクリット語)ではマンゴーのことを「arma」といい、「人々の」を意味します。古代インド人の生活や文化、さらには宗教とマンゴーは密接な関係があったようです。ヒンドゥー教では万物の創造主プラジャパティーの化身とされ、聖樹とされています。
日本では新参者の域を出ないマンゴーですが、お釈迦様の伝説に登場し、三蔵法師として知られる玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)のインド旅行記にも何度か登場します。世界的には、歴史も認知度も高い果物なのです。

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