

今回、訪ねたのは、JAおきなわ豊見城支店与根集出荷場です。
各農家から集められたキーツマンゴーは、手作業で熟度を見極め、一つひとつ計量して箱詰めされます。生産量が多い果物のための近代的な選果施設とは異なり、産量の少ないキーツマンゴーは、ほとんどすべてが手作業になります。
確かにどれも巨大です。私が見たものは、平均800グラム以上あったと思います。この日の最巨漢は、なんと1.8キロを超えていました。
収穫後の追熟が重要なキーツは、出荷の時点で、熟度を調整する必要があります。そのため、同集出荷場では、いつ収穫したのかを、出荷農家に必ず確認します。


サイズだけが魅力ではありません。15度以上になる糖度、さらに、ジューシーで木目細やかな食感は、他のマンゴーとは一線を画します。
もちろん、その巨大さは大きなインパクトです。1キロサイズの可食部は650グラム程度、3人では食べきれない量です。
柱状の果肉の長さが長く、繊維質が少ないキーツマンゴーは柱の元で折れてしまうほどです。甘く、妖艶(ようえん)な味です。


収穫した時はブルームに覆われていますが、常温で追熟させると、次第に表面に油分が浮いて、皮につやが出てきます。さらに数日すると、頭の部分(切り口)の周りにしわが寄ってきます。こうなれば、食べごろです。
色は収穫時よりも黄色が少し強くなりますが、色の変化は個体差があり、一概には判断できません。追熟には、収穫後10〜14日程度必要です。
食べごろになると、あやしい香りが漂い、持った感じも柔らかでしっとりしてきます。食べごろサインのしわが入ってから冷蔵庫に入れて、少し冷やして食べます。
最近は何でも冷蔵庫に入れる方が多いですが、キーツマンゴーを冷蔵庫に入れたら熟成しません。熟成していないキーツマンゴーは固く、甘い大根のような食感になります。「冷蔵庫万能信仰」と、「何でも今すぐ食べたい主義」を直さないと、キーツマンゴーは楽しめません。数日間、キーツマンゴーと対面して、においをかいだり、つややしわを確かめたりするのも、楽しいものです。
食べ終わると、中に大きなタネがありますが、このタネの厚い渋皮に切れ込みをいれ、中を傷つけないように注意して渋皮を取り除き、横にして種の半分ほどまで土をかぶせると、2週間ほどで発芽するそうです。食べ終わったら、マイ・キーツマンゴーを育てるのも、もうひとつの楽しみになるかもしれません。
写真:八木澤 芳彦
(更新日:2006年08月30日)
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