黒部五郎は人名ではない。山中の岩場のことをゴーロという。五郎はゴーロの宛字で、それが黒部川の源流近くにあるから、黒部のゴーロ、すなわち黒部五郎岳となったのである。北アルプスには、ほかに野口五郎岳がある。二つのゴーロの山を区別するため、黒部と野口を上に冠したのである。
ある年の夏の夕方、私は三俣W華の方から雨に濡れて双六小屋にtりついた。そこで図らずも中村清太郎画伯にお会いした。この温顔童心の山の大先輩は、もう半月も前からこの山小屋に来て、小屋番と狭い部屋に同居しながら、絵を描いておられたのであった。翌日一日雨が降り通したのを幸いに、私は中村さんと語り過ごした。中村さんは黒部五郎岳のカールが描きたくて、ここからわざわざ雲ノ平まで写生に通っているとのお話だった。
もしそれぞれの人に、こころの山というものがあるとしたら、中村清太郎さんのそれは黒部五郎岳に違いない。画伯は中学生の頃すでに白馬の頂上から、笠ヶ岳に似たこの山を遠望して、非常に惹かれたという。その後上高地で嘉門次老からそれが黒部五郎という山だと教えられて、心がおどった。その願いが叶って登頂されたのは、明治四十三年(一九一〇年)、三枝威之介氏と二人で、三人の人夫を連れて行かれた。もちろんまだ道もなく、人けもない、凄いほどの荒ら山だった。黒部五郎岳が世に紹介されたのは、この時の登山記によってである。 (後略)
※出典:深田久弥『日本百名山』(1964年新潮社刊)の朝日文庫版から再録

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電話:0578-89-2808
奥飛騨温泉郷槍見の湯 槍見舘/高山市
昭和の初めから登山者に愛される山小屋として知られる槍見舘。3代目の主人・林英一さんは、本館から階段を下りた蒲田川の河川敷に貸し切りの露天風呂を自ら造り、敷地内からわき出る豊富な源泉をかけ流した。
2000(平成12)年には、築200年以上といわれる庄屋の屋敷を移築して全館をリニューアル。数々の個性的な露天風呂と、豪農の風情が漂う風格ある建物に、全国から秘湯ファンが訪れる。
蒲田川沿いに現在は八つの風呂がある。渓流を間近で見ながらジャグジーに身を委ねる「渓流の湯」、滑り台やブランコがある「森の湯」、星空を仰ぐ開放感いっぱいの「まんてんの湯」など、すべてが遊び心にあふれている。

| 所在地: | 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂587 |
|---|---|
| 外来入浴: | 10〜14時 500円 |
| 料金: | 1泊2食付1万5900円〜 |
| 駐車場: | 20台 |
| 交通: | JR高山本線高山駅から新穂高温泉行きバスで1時間20分、中尾高原口下車、徒歩5分 |
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電話:0578-89-252
新穂高温泉 アルペン浴場/高山市
新穂高温泉のアルペン浴場は、新穂高バスターミナルに隣接した公衆浴場。1979(昭和54)年の設置以来、無料で入浴できる施設として多くの観光客に親しまれている。登山帰りに立ち寄る常連客も多く、山の情報を交換しあう姿が見られる。入り口に大きなコインロッカーを備え、脱衣所を広く設けるなど、登山者の利便性に配慮されている。

| 所在地: | 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂710 |
|---|---|
| 営業時間: | 9時30分〜16時(15時30分まで受付) |
| 料金: | 無料 |
| 駐車場: | 600台(有料、新穂高ロープウェイ駐車場などを利用 |
| 交通: | JR高山本線高山駅から新穂高温泉行きバスで1時間40分、終点下車すぐ |
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電話:0578-89-2412
飛騨山椒/高山市
上高地の入り口、釜トンネルのゲート付近に卜伝の湯がある。名前の由来は、かつて剣豪・塚原卜伝が入ったことにちなむと伝えられる。売店で鍵を受け取り、扉を開けて階段を下りると、古めかしい洞窟風呂が現れる。内壁の色が緑や赤茶に変化しているのが印象的だ。温泉は、鉄分が多く、切り傷、疲労回復に効果がある。

| 所在地: | 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷村上35-1 |
|---|---|
| 営業時間: | 8〜17時 |
| 駐車場: | 10台 |
| 交通: | JR高山本線高山駅から新穂高温泉行きバスで1時間15分、村上下車、徒歩2分 |
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電話:0578-89-3009
奥飛騨おもちゃ博物館/高山市
明治から昭和にかけて人気のあった懐かしいおもちゃを所蔵する博物館。江戸時代後期に建てられた豪農屋敷を移築した建物に、館長の中畠秀男さんが35年以上かけて収集した約3万点のコレクションのうち、常時約8000点を展示している。木や紙で作られた伝統玩具から、ブリキやセルロイド、プラスチックを加工した近代玩具まで、時代や世相の移り変わりの中でおもちゃがどのように変化してきたか、その変遷をたどることができる。
おまけ玩具、女の子の玩具、電動玩具、キャラクター玩具など、ジャンル別にわかりやすく並べられ、書き添えられた館長の解説文も興味深いものがある。世代を超えて楽しめる空間だ。

| 所在地: | 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷中尾214 |
|---|---|
| 営業時間: | 8時30分〜17時 |
| 定休日: | 火曜(7〜10月は無休) |
| 料金: | 650円 |
| 駐車場: | 50台 |
| 交通: | JR高山本線高山駅から新穂高温泉行きバスで1時間26分、おもちゃ博物館前下車すぐ |
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電話:0578-89-2767
穂高屋/高山市
穂高屋では山菜や高原野菜、山椒など地元の食材を使った家庭料理が楽しめる。外壁は蔦や生花に、天井はドライフラワーに覆われ、自然の温もりに包まれるような空間だ。オーナーの相田房江さんは、中尾高原の豊かな自然に惚れ込んで、この地に店を構えて28年。京都弁にもてなしの心を感じさせる。相田さんを慕って訪れるリピーターも多い。

| 所在地: | 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷中尾162-1 |
|---|---|
| 営業時間: | 8時30〜21時 |
| 駐車場: | 10台 |
| 交通: | JR高山本線高山駅から新穂高温泉行きバスで1時間26分、穂高屋前下車すぐ |
(更新日:2008年02月14日)
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