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日本百名山

第15回 赤石岳 悪沢岳 日本百名山

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この山は国土地理院の地図には東岳となっているので、その称呼が普及しつつあるようだが、私たち古い登山者にとっては、どうあっても悪沢岳であらねばならぬ。悪沢という名はそれほど深く私たちの頭に刻みつけられている。

とは言え、この名はそれほど由緒のある歴史的なものではない。初めて悪沢岳が活字で報告されたのは、荻野音松氏の「駿州田代山奥横断記」(『山岳』第1年3号)と題する紀行であった。この白面の一書生が明治39年(1906年)9月初旬、大井川上流西股左岸の中腹から悪沢岳を眺めた時のことを、次のように記している。

「会(たまたま)樹間より谷を越て赤石山脈中に赤く禿げたる一雄峰を望む、此の山何と云うと晃平(案内の猟師)に問えば、此の山より出づる渓流の西股に注ぐもの甚(はなはだ)険悪なれば之を悪沢と呼び、此の山即ち悪沢岳と云うなりと答えしは、頗る口から出任せの言草に似たり。総て此の辺の山名、河名、地名等何等徴すべき図書あるなく、之を知る人とても更になく、余は只大村晃平一人より聞くが儘に此に記したれど……」

甲州の一猟師が、さりげなく言った悪沢岳という名が、やがて確定的なものになった。それはちょうど日本アルプスの探検時代であって、その頃はまだごく少数であった山好きが、この紀行を読んで、そんな未知の山があるのかと驚いたのである。そして明治42年(1909年)7月、小島烏水、高野鷹蔵、高頭式、中村清太郎、三枝威之介の諸氏、日本山岳会初期の錚々たるメンバーが悪沢岳に登頂した。

ところが頂上にはすでに人跡があった。白木造りの祠が3つあり、岩角に赤錆びた鉄の御幣が立ち、付近には参拝者の残して行った木札が散乱していて、その木札には荒川大明神と書いたものもあった。伊那側からは時々登拝者があったものとみえた。 (後略)

※出典:深田久弥『日本百名山』(1964年新潮社刊)の朝日文庫版から再録

よりみち百名山

泊

タブノキの御神木が見守る宿

電話:0547-59-3738

接岨峡温泉 たぶの家/川根本町

「たぶの家」という名の由来は、裏庭に立つ樹齢500年余の御神木のタブノキ。1911(明治44)年創業の宿を、5代目の主・佐藤公敏さんが取り仕切る。古い蔵を改築したゲストルームには、タブノキの巨木で造られたテーブルが据えられ、重厚な雰囲気を醸し出している。

根まわり8mを超す御神木のタブノキ

玄関横にある囲炉裏の間で味わえる料理は、アマゴのたたきやナガイモのシラスあえなどの郷土色豊かなメニューが中心。奥大井産の炭で焼くアマゴの塩焼きも名物の一つ。囲炉裏を囲みつつ、この地に伝わる梅津神楽などの伝承文化についての話を佐藤さんから聞くのもよい。接岨渓谷から引いた重炭酸ナトリウム泉の湯は、胃腸疾患、神経痛に効く。

奥大井の山あいに立つ宿
夕食にはイノシシ鍋、とろろ、地物のきのこのてんぷらなどが並ぶ
所在地: 静岡県榛原郡川根本町梅地269-1
営業時間: 食事付外来入浴:11〜15時(3000円、5000円のいずれか)
料金: 1泊2食付1万600円
駐車場: 10台
交通: 大井川鐵道井川線接岨峡温泉駅から徒歩7分

買

地元の主婦おすすめの商品が並ぶ

電話:054-295-3103

ふるさと茶屋/静岡市

清沢・大川農林産物加工センター「ふるさと茶屋」は、地元の主婦たちが運営する農産物直売所。売っているのはどれも自家農産物や主婦たち手作りの品ばかりだ。なかでも茶農家の主婦たちが発案した茶の実シャンプーと茶の実リンスは、茶の実に含まれる茶種子サポニンという成分を利用したオリジナル商品。刺激が少なく髪と地肌に優しいと評判だ。店内には手作りコンニャク、麹からつくった手作りみそ、きんつば、らっきょうなども所狭しと並ぶ。

自家栽培のコンニャクイモとできあがったコンニャク
地元の主婦がコンニャク作りに腕を振るう
茶の実シャンプーと茶の実リンス「清沢絵巻」(ともに1本330ミリリットルで1200円)
所在地: 静岡市葵区赤沢51-1
営業時間: 9〜16時
定休日: 月曜、金曜(祝日の場合は営業)
駐車場: 20台
交通: JR東海道本線静岡駅から日向行きバスで42分、赤沢下下車すぐ

見

往年の名蒸気機関車が走る

電話:0547-45-4112

大井川鐵道とSL資料館/川根本町

ツアー客などでにぎわう千頭駅のホーム
SL資料館には鉄道模型のジオラマやSLの銘板などが展示されている

C-11やC-56など、かつて北海道や熊本で走っていたSL(蒸気機関車)の動態保存で人気を集める大井川鐵道。SLが牽引する列車がほぼ毎日運転され、1976(昭和51)年の運転開始以来550万人を超える乗客を運んだ。

大井川鐵道井川線の乗換駅である千頭駅に併設された「SL資料館」では、大井川鐵道とSLに関する歴史やナンバープレート、ヘッドマークなど実物のSL部品を展示している。

所在地: 静岡県榛原郡川根本町千頭1216-5
営業時間: 9〜16時
料金: 100円
駐車場: 100台(千頭駅横の公営駐車場)
交通: 大井川鐵道千頭駅からすぐ
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