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旅先で体験する

電車の運転士になりたかった夢を叶える 本物の電気機関車の運転を体験する旅〜群馬・横川〜

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2日目、予約時刻よりも早く来て、一緒に講義を受けた仲間の運転に同乗させてもらう。おかげで、かなり復習できた。自分の番がきた。まず、電源を入れ、パンタグラフをあげる。運転台から身を乗り出してパンタグラフと架線がきちんと接触しているのを確認して、「パンタグラフよし」と大きな声で復唱する。静かだった電気機関車が架線から電気を取り込んで、うなり声を上げ始める。空ノッチ、通電、ブレーキ……決められた手順で確認作業。車のアクセルにあたるマスコンハンドルを1ノッチ(目盛り)ずつ手前に引くたびに、背後の機械室から「ダダン、ダダン」と大きな音が響いてくる。この瞬間、まさに本物の電気機関車に乗っているんだという実感がわいてきた。

今回運転体験をした、EF63・11号機の運転席

赤いコックを押して、出発の汽笛をならす。ピーッと甲高い音があたりに響き渡る。右手でマスコンのノッチをゆっくりと一つ進める。108トンの車体がゆっくり前に進み始めた。ノッチを6の位置まで進め、15キロに加速する。車なら何ということのない速度も、運転台に座っていると猛スピードに感じられる。

切り替えポイントが近づいてきた。ポイント通過は10キロが制限速度。指導員の合図で徐々にマスコンのノッチを戻し、ポイント手前でぴたり10キロに。と思うや、もう停止位置だ。今度は、軽井沢側の運転台から横川側に移動して、今来た線路を戻る。速度計が10キロを指したぐらいで車のエンジンブレーキにあたる「発電ブレーキ」が作動し、スピードが安定する。今度は、線路ぎわで機関車を撮影している人や、手を振っている人たちの姿を見る余裕が、少しはあった。下りということでブレーキを多めに使ったら、停止標識のかなり手前で止まってしまった。再度前進して、2度目はちゃんと乗降階段の場所に止めることができた。

約2.6キロの道のりをゆっくり登るトロッコ列車

往復800メートル、時間にすると点検も含めて30分だが、この数字では想像できない感動を味わえるのは間違いない。体験運転線のほとんどの区間は、片側に一般の民家が立ち並んでいる。ただ、最後の50メートルは園内を抜け、山の斜面を上る。右側は山で、左側ががけ。停止位置の先も線路はまっすぐ続いており、架線もあるので、電気さえ流れていれば、ずっと先まで行けそうな気がした。

運転のあと、帰りの電車まで時間があったので、トロッコ列車に乗ってみた。かつての信越線の下り線を使って、碓氷峠鉄道文化むら駅から旧丸山変電所駅を経由して、峠の湯駅まで約2.6キロを運行している。線路脇には電柱や鉄道標識、橋脚など、往時の面影を忍ばせるものが多数残されおり、それらを見るだけでも楽しい。平行する上り線は、整備された遊歩道となっている。

トロッコ列車は途中、旧丸山変電所駅に5分停車。信越線が日本で初めて電化される際、横川発電所とともに明治44年に建設された変電所だ。国の重要文化財に指定され、復元工事も施された。

遊歩道の途中に残っていた古い線路
碓氷湖畔の木々も色付き始めていた

峠の湯駅で降りると、「アプトの道」という遊歩道がある。アプト式時代の線路が外されただけの道だ。一部、線路が残っていたり、トンネルのレンガには蒸気機関車のすすと思われる汚れがついていたりする。15分ほど歩くと、左手に碓氷湖が現れた。周囲の木々がほんのり紅葉している。この先にはアプト式電車が渡っていた、「メガネ橋」があるが、トロッコ列車の時刻に間に合わなくなるので、今回はあきらめた。

身も心も鉄道にひたりきった一泊二日の旅であった。

旅のメモ

JRを使った1泊2日の旅

初日は東京駅から長野新幹線「あさま」に乗り、1時間後、高崎駅で信越線に乗り換え。終点の横川駅までは約30分。碓氷峠鉄道文化村へは徒歩5分。宿泊は高崎市のビジネスホテル。

2日目、再び横川へ戻り、電車の運転体験。その後、園内の乗り場からトロッコ列車で峠の湯駅へ。横川駅、高崎駅経由で東京へ。

東京都区内から長野新幹線経由で横川まで片道運賃2,210円、新幹線自由席2,400円。トロッコ列車は、片道500円、往復900円。

鉄道運転体験受講料は一般3万円、「碓氷峠鉄道文化むら」ファンクラブ会員2万9千円。当日入会もでき、入会料と合わせて3万1千円。

鉄道運転体験料金 1回あたりの乗車回数1回〜9回が5千円、10回〜29回が4千円、30回以上が3千円。

旅の連絡先

碓氷峠鉄道文化むら

下記の宿泊施設については、碓氷峠鉄道文化むらが割引料金(5千円〜1万円)で紹介している。

http://www.usuitouge.com/bunkamura/

  • ホテルメトロポリタン(高崎駅構内)
  • 国民宿舎裏妙義(文化むらまで車で約10分)
  • 東京屋旅館(文化むらまで徒歩約1分)
  • ビジネスホテル宝泉(文化むらまで車で約15分)

(更新日:2007年12月19日)

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