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ギリシャ人が朝からハーブティーを飲んでいたら、それはきっと体の不調を感じている時だ。風邪をひいたり、胃もたれがしたり…。そんな時は古代から飲み継がれてきたハーブティーが一番。ギリシャではチャイと呼ばれる。チャイは本来お茶という意味だが、健康維持のために飲むハーブティーの意味合いが強い。私も胃が重く感じる朝はチャイを飲む。少し苦みのある味だが、カップ一杯のチャイをゆっくりと飲むうちに、胃が軽くなったような気がするから不思議だ。
一般的にコーヒー党の多いギリシャだが、ハーブティーは別格で、家庭では数種の茶葉が常備されている。その代表格はチャイ・トゥー・ヴヌー(山のお茶)だ。地中海沿岸、特に南欧の標高1000m以上の岩山に自生するハーブで、学名はSideritis。ギリシャではどんな症状でも、具合が悪いとまず、チャイ・トゥ・ヴヌーを飲むというほど、家庭の常備薬的存在だ。
茶葉は束で売っていることが多く、ドライフラワーのように見える。全体が白い産毛のようなもので覆われている。少し酸味を感じさせる香りがして、いかにも薬草のお茶といった苦みのある味なので、ハチミツを加えて飲む人も多い。でも具合の悪い時は、この独特の苦みや酸味が胃腸に染みわたる気がしておいしく感じたりする。
ギリシャに来たばかりの頃、謎の胃痛に悩まされた。病院の処方薬でも症状は改善されなかったが、ギリシャ人のおばあさんにこのチャイを勧められ半信半疑で飲んだところ、胃の痛みがピタリと治まったのには驚いた。鉄分を多く含むので貧血の人にもおすすめ。私は日本にいた時、よく軽度の貧血と診断されていたが、愛飲しているおかげか、今やすっかり治ってしまった。
滋養強壮にも効果的で、隣に住む小学生の姉妹もチャイ・トゥ・ヴヌーを毎日飲むという。やはりおばあちゃんに勧められたらしい。家族でチャイを飲む時間は家族だんらんにもつながる。





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