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旬旅@ワールド 旅するコラム

「地球の歩き方 スペイン」編集者 さかぐち とおるさんに聞く 多彩な表情をもつスペインの旅を楽しむノウハウ

ガウディだけではないバルセロナの魅力

写真
「地球の歩き方 スペイン」編集者 さかぐち とおるさん

「地球の歩き方 スペイン」をはじめ「マドリッド」、「バルセロナ」などの取材・編集に携わるさかぐちとおるさんに、どらく世代におすすめのスペインの旅について聞いてみた。

「まず、おすすめしたいのはバルセロナ。大都市であり、観光地であってビーチリゾートも楽しめるという世界広しといえどなかなかありそうでない、多彩な魅力を秘めた街なんです」

やはりバルセロナといえば思い浮かぶのは天才ガウディの建築。現在も建設中のサグラダ・ファミリア聖堂をはじめ、カサ・ミラやグエル公園など、多くが世界遺産に登録されている。

「ガウディ以外にもドメネク・イ・モンタネールという建築家がいます。ガウディやドメネクが活躍した19世紀末に開花した建築様式がモデルニスモ。自然への回帰がひとつのテーマになっており、建物の随所に木や花といった自然を題材とした装飾が施されています。1902年に着工されたサン・パウ病院はドメネクによるもので"芸術には人を癒す力がある"というコンセプトで造られました。世界遺産であり、今も総合病院として使われています」

バルセロナは公共交通が発達しているため、大部分の観光スポットには地下鉄でアクセスが可能。外国人にも旅がしやすい。

さかぐちさんによるとバルセロナ近郊には、魅力的なビーチがあるという。

「バルセロナから少し足を延ばせば、リゾートビーチがあります。おすすめは、近郊列車に乗れば30分ほどで到着できるシッチェスという町。コスタ・ドラダ(黄金海岸)の中心地で、避暑地・避寒地として知られ、古くから芸術家が集まるリゾート地として有名です」とさかぐちさん。

ヨーロッパでも異彩を放つグラナダ

アルハンブラ宮殿から望む、アルバイシン地区。城塞都市として栄えたので、道は迷路のように入り組んでいる

フラメンコや闘牛など、スペインを象徴するイメージといえば、アンダルシア地方。中でもグラナダは多くの旅人を魅了する街だ。

「スペインには、"グラナダを見たことがない人は何も見ていないのと同じだ"ということわざがあります。イスラム文化の影響が色濃く残っている街であり、その象徴がアルハンブラ宮殿。じっくり見学するなら半日はほしいですね。その丘の対岸にグラナダ最古の町並みが残るアルバイシン地区という下町がありますがどちらもイスラムの香りが強く漂っています。宮殿の要塞からアルバイシン地区を望み、逆にアルバイシン地区の展望台からアルハンブラ宮殿を眺めてみる。グラナダにいらした時には、両方からそれぞれの眺望を楽しんでいただきたいと思いますね」とさかぐちさん。

グラナダ巡りには、アルハンブラバスという小型の市内巡回バスを使うのが便利だという。

「モデルコースとしては、バルセロナと、マドリッドと、セビリア・グラナダ・コルドバのアンダルシア三都市を、ちょうど三角形を描くように回るといいですね。日程としては10日から2週間あると充実した旅ができるでしょう」とさかぐちさん。

フラメンコとバルでスペインの心にふれる

地元バルでのフラメンコ。踊り手も観客も一体になって熱い渦に包まれるのが、魅力

さかぐちさんがグラナダの穴場的スポットを教えてくれた。

「グラナダでおもしろいのは、サクロモンテの丘にある洞窟住居。現在もロマ族が暮らしていて、観光客向けに博物館やレストラン、フラメンコショーを見せる店などもあります。洞窟内は狭く、目の前でフラメンコが見られるので、臨場感あふれる舞台が楽しめます。音の反響も良いですし。洞窟でのフラメンコは予約をしておけば、お店まで送迎が付いています。予約は、ホテルや観光案内所などでできますよ」

さかぐちさんによると、フラメンコショーには観光客向けに開かれているものと地元住民向けの2通りがあるという。

「観光客対象のものは"見せる"という要素が強いですが、地元向けのものは手拍子やかけ声など、観客を巻き込んで店内が一体になり、雰囲気がまったく異なります。本来、フラメンコとはこういうものだったんだと実感できますし、ショーチャージも必要ないところが多く、ドリンク代のみで楽しめます。ショーは、週末(金・土)に開かれ、深夜12時、1時まで盛り上がります」

こうした店の情報を仕入れるのも地元の観光案内所に問い合わせてみるのが早道だという。

スペインの旅で欠かせない存在といえるのがバル。

「タパス(おつまみ)がカウンターに並んでいるので、指さし注文ができますし、ひと皿の量も少なめなので一人旅や少人数でもいろいろな料理が試せます。バルはどの街にもありますから訪れた街で名物料理を食べるのもいいですね。団体ツアーではなかなか味わえない、庶民的な文化が垣間見られて楽しいですよ」

旅の合間の小休止スポットとして、また地元料理を味わう気の置けない食堂として各地のバルをハシゴしてみるといいだろう。

(更新日:2007年05月28日)

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編集協力:ダイヤモンド・ビッグ社「地球の歩き方」編集部

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