「地球の歩き方」の編集プロデューサーとして「地球の歩き方 シンガポール」を担当する坂内麻美さんに、シンガポールの旅のノウハウと楽しみ方を聞いてみた。
淡路島ほどの大きさのシンガポール。初めて訪れるなら、どのくらいの日程があれば回れるのだろうか。
「都心部と郊外で分けるとすると、都心部ではMRT(Mass Rapid Transit)という電車が利用しやすく、代表的な観光スポットはたいてい回ることができます。見どころがコンパクトにまとまっているので、中心部だけなら1日あれば大丈夫だと思います。ダック・ツアーという、水陸両用の「ダック号」で車窓から市内観光をするツアーもおすすめです。ガイドさんの愉快なトークと世界各国の旅行者達と一緒に、陸上と水上の両方から景色を楽しめるのがポイントで、所要時間は1時間ほど。空いていたら当日でも乗れますが、eメールでも予約できます。
また、動物園やバード・パークなど郊外の見どころへは、タクシーを使えば30〜40分で行けますので、どこでも日帰りで楽しめます」
さらに、本当は4〜5日間追加して、ぜひくまなく街歩きをしていただきたい、と坂内さんからのアドバイス。
「高層ビルのイメージが強いかもしれませんが、エリアによって、街の色が全然違います。リトル・インディアやチャイナ・タウン、イギリス植民地時代の影響が残るエリアなどブロックごとにがらりと変わり、整然とした街ばかりではなくアジアの混沌とした部分もあるのです。いろんなエリアを探検して、ぜひ多様な文化に触れてください。
どんなエリアもたいてい清潔なので、衛生面が心配な方も楽しめるのではないでしょうか。エキゾチックさと清潔さを両方兼ね備えているところが、シンガポールならではの魅力ですね」
どこでも英語が通じるのも、心強い。気の向くままに散策して、異文化を肌で感じてみたい。

バラエティに富んだエンターテインメントが満載だが、ぜひ訪れたいスポットを聞いてみた。
「定番ですが、やはりラッフルズ・ホテルです。たとえ宿泊しなくても、カフェや、シンガポール・スリングで有名なロング・バーでくつろいでみてはいかがでしょうか。
それから、ナイト・サファリがおすすめです。まず入口で行われるファイヤー・ショーにわくわくしますし、普段なかなか見られない動物の姿が見られます。トラムと徒歩のコースがあり、できたら両方で回りたいですね」
シンガポール動物園に隣接した、ジャングルの中にあるナイト・サファリ。そこには約130種、約1000頭もの動物たちがいて、夜の生態を見ることができる。都心部からそう離れていないところにこんな大自然があることに、シンガポールの奥深さを感じる。
「シンガポールは、街なかでも緑がとても多いです。MRTハーバーフロント駅から直行バスで10分ほどの緑豊かなセントーサ島には、水族館や各種アトラクションのほか、きれいなビーチやホテル・スパなどがあり、身近なところでリゾート感覚も味わえます。また、オーチャード・ロードのすぐ近くにあるボタニック・ガーデンも熱帯植物が美しく、とてもリラックスできます。街歩きに加えて、本格的な自然にも触れられるのがいいですね」

シンガポールは、美食の国としても名高い。人種のるつぼならではの、様々な味覚を求めて訪れる人も多いだろう。
「まずクラーク・キー周辺のエリアには、オープン・エアーのおしゃれなレストランがあります。ウォーター・フロントなので開放的で、夕暮れ時や夜景も素敵ですよ」
そんな都会的なところを押さえた上で、やはりホーカーズには、ぜひ足を運んでみてほしいと坂内さんは勧める。ホーカーズとは、屋台料理などが手軽な値段で食べられるフードコートのようなもの。
「おすすめはラクサという麺料理で、ココナッツ・ミルクの入ったスパイシーな味です。スパイスたっぷりのカレーも、どこで食べても安くておいしいです。それから私がシンガポールに行くたびに食べるのが、ヨンタオフー。具だくさんの汁物でして、薄味のスープに豆腐や練り物などが入っています。見た目は地味ですが、湯葉やトマトに白身魚の練り物を詰めたものなど、ヘルシーで優しい味。辛味のタレをつければ、スパイシーな味も楽しめます」
数あるホーカーズのうち、旅行者が入りやすく人気が高いのは、チャイナ・タウン・フード・ストリートやラオ・パ・サ・フェスティバル・マーケット。また、マックスウェル・フードセンターは、中華料理が充実している。地元の人たちに混ざって、様々なローカルフードを心行くまで味わってみたい。
(更新日:2007年08月07日)

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