
有本さんに今後、行ってみたいと思っている旅先について聞いてみた。
「2〜3年前に旅した中国四川省を再訪したいですね。
お茶の大消費地と産地がリンクしている場所のひとつが四川省で、茶館が発祥した街です。今から2千年程前には、すでにたくさんの茶館があったそうで、日本人好みの『三国志』の故郷でもありますから、歴史的にも非常に意味のある場所。
中国は、再開発で古いものがどんどん壊されていますが、それでもお寺の境内にある青空茶館で、皆そこで日がな一日お茶を飲んでいるという光景が、いまだにあるのです。茶館で集う人々を見ていて、四川の人にとっての喫茶文化というのは、かなり独特のものがあると感じましたので、再訪して真相を確かめたいですね。
また、四川省成都の郊外には峨眉(がび)山という山があり、この周辺もお茶の産地で緑茶を作っています。前回は、どういうお茶作りをしているのか見ていませんので、もう一度、必ず訪れてみたいと思っています」
もうひとつは、意外なことにラオスだそうだ。
「成都を旅したのと同じ時期にラオスのビエンチャンにも行きました。かつてフランスの植民地だったラオスには、イギリス人が国境を越えてやって来て、なんとかお茶を作れないかと試行錯誤しました。その流れなのか、中国とベトナムに国境を接するラオス最北端のポーンサリーという所で今も紅茶が作られています。前回、ビエンチャンで、ポーンサリーに行くにはどうしたらいいかと尋ねたところ、北に行くのは大変だよ、と言われましたが、いつか訪れてみたいと思っています」
お茶がキーワードとなった有本さんの旅は、お茶そのものだけでなく、そこに暮らす人々や歴史など、さまざまなテーマに広がり、深まっていった。中国で誕生し、アジアで育まれ、世界中で飲まれているお茶。その世界は深く、興味は尽きない。
(更新日:2006年09月19日)
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