
坂本 徹(さかもと・とおる)
桐朋学園大学古楽器科卒業後、ヨーロッパに留学。1993年ブルージュ国際古楽コンクールアンサンブル部門優勝。古典クラリネット奏者・指揮者として活躍中。また、楽器製作者でもあり、使用する楽器はすべて自作。


音楽会にどんな服装で行くか。これは限られた洋服しか持てない旅行者にとっては大きな問題かもしれない。
「ニューイヤー・コンサートやオペラやバレエの初日などのゴージャスな催しには、タキシードやイブニング・ドレスでアップした紳士・淑女がやってきます。しかし、このようなシーン以外では、正装である必要はありませんし、普段着でも入れます。ただ、劇場の雰囲気を楽しむためには、ある程度、その場所にふさわしいかっこうをするのが精神衛生上も正しい態度のように思います。具体的には男性ならスーツにネクタイ、女性はドレッシーなワンピースなど、よそ行きといったところでしょうか」と坂本さん。


「よそ行き」なら、コンサートの合間、ロビーでワインやシャンパンを傾けながら歓談する社交界のような雰囲気にも、コンサートの前、あるいは後に行くおしゃれなレストランでのディナーにも対応できる。連れと食事をしながら、これから始まるコンサートへの期待感を話したり、終演後、ワインを傾けながら、素晴らしかった演奏の余韻に浸る…これこそ、ヨーロッパで音楽を楽しむ醍醐味といえるだろう。
ただし、気をつけてほしいのは、防犯のこと。
「よそ行きのかっこうのまま、夜、街を散歩したりするのは、国や地域によっては危険。ホテルから劇場への移動は地下鉄などを使わずにタクシーで、また劇場からレストランやホテルへの移動もタクシーを使うのがスマートだし、防犯上も安全です」
また、教会のコンサートに行く場合、このようなかっこうだと逆に浮いてしまうという。
「華やかな夜とは対照的に、教会のコンサートに行くときは、華美な服装は慎みましょう。女性はノースリーブやサンダルは避けてください」
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