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旬旅@ワールド テーマで旅する

世界遺産を巡る旅 イタリアやスペインをはじめとした地中海の周りには、魅力あふれる都市が数多く存在している。大人の旅先として人気が高いこれらの都市とエリア内の世界遺産について、その歴史や特徴、楽しみ方などを法政大学教授の陣内秀信さんに聞いてみた。
法政大学教授・陣内秀信さんに聞く イタリアの迷宮都市の魅力

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坂本さん

陣内 秀信(じんない・ひでのぶ)

1947年福岡県生まれ。法政大学工学部教授。東京大学大学院工学系研究科修了。1973年、イタリア政府給費留学生としてヴェネツィア建築大学に留学後、ユネスコのローマ・センターで研修。パレルモ大学契約教授、トレント大学契約教授、ローマ大学契約教授などを歴任した。著書に「ヴェネツィア 水上の迷宮都市」(角川書店)、「イタリア 小さなまちの底力」(講談社)ほか多数。

美しき要塞都市、ポルトヴェーネレ

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リグリア海に面したポルトヴェーネレは、色鮮やかな要塞のような家々が並ぶ。高台にひときわ高く建つのは修道院のあるサン・ロレンツォ教会
写真提供:イタリア政府観光局(Fototeca ENIT)

地中海を繰り返し訪れ、長年にわたって調査・研究を続けてきた陣内さんに、旅先としておすすめの町を聞いてみた。

「イタリアのポルトヴェーネレは、圧倒されるほどすばらしい町です。リグリア海に面した城塞都市ですが、歴史的なものが息づく中、現代の生活が営まれています。もともと岬の先端にヴィーナスを祀ったローマの神殿が造られたわけです。そして、その周りにローマ時代の要塞都市ができた、それが最初の出発点。中世になって特にジェノバ人がそこを自分達の戦略上の拠点にして、要塞化しました。市街地を広げて地形を利用しながら迫力のある城壁で囲み、塔のような住宅を並べてそれ自体を城壁にしました。入り口は元々1カ所しかありません。旧市街に登っていくと迫力ある中世の町並みが奥へ続きます」

世界文化遺産に登録されたポルトヴェーネレでは、歴史的スポットを巡るというスタンダードな観光だけでなく、現代的なスタイルの旅も楽しめると陣内さんは言う。

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ペスカトゥリズモで活気のでてきたガリーポリ。海からの漁船で眺める観光や漁師料理が人気を呼んでいる
写真提供:イタリア政府観光局(Fototeca ENIT)

「旧市街には、かわいらしい感じのお店があって、一見すると古い町ですが内部も実にイキイキとしています。要塞ですから本来は町は閉じていたのですが、近代になると武装解除になり、誰も攻めてきませんから要塞は不要となりました」

海に囲まれているということは大きなメリットで、家の中からの眺めは最高だ。

「人々は家にバルコニーを取り付け、限定されていた町への入り口を所々開けて海へ出られるようにしました。そして、海沿いにプロムナードを作り、近代になると海辺をリクレーションやリゾート施設として活用するようになったのです。海辺のカフェテラスやレストラン、ホテルも少しずつ増えてきています」

この町に17時ごろ着いたという陣内さんは水辺を散歩していた多くの市民に出会ったという。

「地元の人や観光客がベンチでくつろいだり、プロムナードをのんびりと歩いたりして夕方のひとときを楽しんでいるのです。港には、プレジャーボートやヨットが繋留してあり、水辺を現代に活かしています。ポルトヴェーネレは、リヴィエラの終点にある漁村チンクエテッレと周辺の小島とともに、世界文化遺産に登録されています。町が歴史的遺産としてだけでなく、今も人々の生活の場として活気があり、そこを訪ねていく人が楽しいという感じがとてもいいですね」

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