
ぬくい ゆかり
編集ディレクター。(株)トラベル・キッチン代表取締役。女性誌、情報誌、旅行ガイドブックなどを中心とし、国内外の旅行記事の企画・取材・編集に携わる。主な編書に「地球の歩き方MOOK 上海」などがある。旅行作家の会会員、日本旅のペンクラブ会員。

スケジュールに余裕のある旅が可能ならば、上海から少し足を延ばしてみたい。おすすめは、上海から鉄道を利用して2時間の杭州(ハンジョウ)。かつてマルコ・ポーロが「世界でもっとも美しく華やかな土地」と賞賛した古都だ。


「杭州は、風光明媚(めいび)な場所であり観光地として整備が進んでいるので、行きやすいですね。西湖という湖を中心に栄えた町は、春夏秋冬、朝昼夜、いつ訪れても美しいと言われています。特に日没のころがすばらしく、写真好きな方にはおすすめです」とぬくいさんは杭州の魅力を語る。
「晴れて良く、雨の日もまた良く、美女、西施にたとえれば薄化粧でも美しい」とたたえられた西湖は、中国の人たちにとってもあこがれの観光地だ。


「湖上を遊覧船でめぐるのもいいですね。電動の船や手こぎボートなど、いろいろなタイプのものがあります。また、湖をサイクリングで一周するのも楽しいですよ。開発は進んでいますが、昔のものも残っていてリズムもゆったりしています。湖があるので開放感があり、のんびりと落ち着けます。そして食べ物もおいしい町です」とぬくいさんは語る。
杭州料理といえば、豚の角煮のルーツである東坡肉(トンポーロウ)や龍井蝦仁(ロンジンシアレン、エビの龍井茶炒め)、叫化童鶏(ジャオホアトンジー、鶏の蒸し焼き)など、日本人の口に合う美味なる料理が多く、グルメもまたこの町の魅力だ。


杭州は、高級緑茶である龍井(ロンジン)茶の産地でもあり、湖畔からタクシーに乗れば、30分ほどで産地を訪れることができる。手入れが行き届いた茶畑は美しく、癒される風景だ。市内には、多くの茶館があり、優雅なティータイムが過ごせる。
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