
丹保美紀(たんぽ・みき)
上智大学外国語学部ロシア語学科卒業後、(株)昭文社編集部勤務を経てフリーに。シンガポールに移住し今年で13年目。旅行ガイドブックや雑誌など、日本の出版社を中心にライター、コーディネーター業務に携わる。最近、著書『マレー半島 美しきプラナカンの世界』を刊行。
プラナカンについての詳細はHPを参照。http://peranakan.tuzikaze.com/


日本ではまだそれほど知られていないが、マレー半島で生まれた独自の文化といわれる「プラナカン」に最近、注目が集まっているという。シンガポール・プラナカン協会会員であり、最近「マレー半島 美しきプラナカンの世界」の著書を出された丹保美紀さんに、プラナカンの魅力について聞いてみた。
「彼らの黄金時代は19世紀から20世紀初頭といわれます。男性はババ、女性はニョニャと呼ばれ、すでに経済的基盤が整っていたプラナカンはマレー半島で繁栄を極めました。女主人の権威が強いこともあって、豪華絢爛で洗練された、フェミニンな美しさを誇る独自の文化をつくり上げていったのです」
いまでもシンガポールの街を歩けば、中国の伝統美と現地のマレー文化、西洋文化を巧みに取り入れた華麗なるプラナカンの世界を知ることができる。パステルカラーの美しい家並み、鮮やかな彩色のタイルや陶器、緻密な手芸品など、究極のコロニアル・ビューティーをたっぷり堪能してみてはと丹保さんはアドバイスする。


「イーストコーストに広がるカトン地区は、昔プラナカンのコミュニティーがあった場所としても知られています。プラナカン屋敷のショップやレストランも集まっていますよ」
なかでもおすすめなのが、プラナカンの女主人がもてなしたというニョニャ料理を提供する『PeraMakan プラマカン』。「手間をかけることがプラナカンの身上。たとえばスパイスなども石臼で粉から挽いたりと、素材と手間への惜しみないこだわりがニョニャ料理のおいしさの秘訣です」と丹保さん。さらに『Matilda's (Harry Nyonya Kueh) マチルダ』などスイーツの専門店もあり、目に鮮やかな色合いとやさしい味に、女性なら夢中になること請け合いだという。


「また、ショッピングで有名なオーチャード・ロードの一角にエメラルド・ヒルという小さな通りがあります。そこにも装飾の美しいプラナカンの家が並んでいて圧倒され、散歩をするだけでも楽しめますよ。また年内にチャイナタウンのはずれにあるニール・ロードの157番の家が「ババ・ハウス」という博物館としてオープンする予定です。ここも見逃せないスポットになりそうですね」
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