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麗しロマン大陸 人ものがたり

私のかけがえのない時間 私のとっておきの「ヨハネスブルク」よ!(後編)

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「休日は奨励されているんですが、なかなかまとめては休めないです」。経理を中心に財務全般、地域貢献のアレンジ、日本とのパイプ役など糸井さんの日常は多岐に渡る業務で矢のように過ぎていく。

工場見学の案内も糸井さんの業務のひとつ

近代化されつつあるとはいえ、南アフリカ、特にヨハネスブルクは治安に不安が残るまちで、日本のように自由気ままに歩き回るのは難しい。程よい息抜きはこの地で快適に暮らすためには大切なことだ。喜望峰があるケープタウン、世界三大瀑布(ばくふ)のひとつ・ビクトリアの滝、南アフリカ最大規模の動物自然公園、クルーガー国立公園など南アフリカ周辺には見どころが多く、時間があれば遠出する。「会社から2時間ほどで行けるサンシティなどへも、車で出かけますよ」。

時間ができたらアフリカ各地、特に同期入社の友人が駐在するモザンビークを訪ねたり、隣国ナミビアのきれいな砂漠に沈む夕日を見に行きたいんですが、と言いながら、「ハーニック社で過ごす毎日が、今の僕にはいちばん大切な時間ですね」と笑う。

現在27歳、社会人になってからは3年あまりの糸井さん。今後の夢はなんだろう?「30歳までは、さまざまな経験を積むのが目標です。ただハーニックで働かせてもらえること自体、あらゆる意味で勉強になりますし、このチャンスをいただけたことを感謝しています。そのあとは自分の味を出しながら会社に貢献していきたいですね」。もっと短期的な目標は? と聞くと、笑顔で、「怒られなくなることです」。

現地で一番の若手社員である彼は、先輩たちからさまざまな役割への対応を求められる。特に、本社のヨハネスブルク支店長・アフリカ地域代表の是永和夫さんからの指導は厳しく、かつ細部にわたる。しかしその厳しさはそのまま、自分にかけられた期待の大きさでもあることは糸井さんも理解している。「日本で勤務しているかぎり、ふつうでは怒ってもらえないようなことをきちんと叱っていただけるのは、ありがたいです」

ハーニック工場の内部

用事はメールですませずすぐに電話すること、人への気配りを怠(おこた)らず、諸般の手配を滞りなく進行させること…。大先輩から直接仕事を学べるのも、この「遠い」地に赴任した利点だと感じるという。

今ではもう「第2の故郷」だというこの国を漢字で表現すると、「虹」だという。「南アフリカは「虹」の国だと言われます。国旗にもさまざまな色が使われていますが、さまざまな民族が力をあわせるという意味からです。それに加えて、虹は雨がたくさん降ったあとに出ますでしょう。今の大変な時期を超えたら、南アフリカはきっともっとすばらしい国になると思うんです。そんな思いを込めて、この文字を挙げました」

乗り越えるべき多くの課題をはねのけて進むエネルギーを、糸井さんはすべての面において感じている。彼の思い描く日本とアフリカの「これから」はどんな姿だろうか。「今は日本がこの国を助けている状況ですが、今後は、南アフリカからのフィードバックを期待したいです。この国の若いエネルギーは、日本には欠けているもの。遠いアフリカから、日本へそのエネルギーを届けることができたら楽しいですよね。日本へ招かれて行くような南アフリカ人がもっと増えるといいなと思っています」。

社会人4年目に突入した「これから」の糸井さんと「これから」の国。ふたつの若い力が出会い、鍛えあうことでひとつの未来が開けてくるのかもしれない。

(文・写真 山田静)

(更新日:2007年06月12日)

南アフリカには、少し変わった挨拶のスタイルがあります。
ご存じですか?
現地から、とっておきの情報をお届けします。

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