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麗しロマン大陸 人ものがたり

私のとっておきの「ロンドン」よ!(後編)

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働きマン。

佐藤愛さんの話を聞いていて、安野モヨコ氏の人気漫画を思い出した。主人公の松方弘子は28歳の週刊誌編集者、仕事熱心なあまり恋人にフラれて涙する「働きマン」。イマドキのキャリア女性のひとつの典型だ。

佐藤愛さん

2000年三菱商事入社。繊維製品関連の業務に従事したのち、2006年ロンドン赴任。アパレル関連の企画から商品調達、物流など、幅広い業務に携わっている。

「日本では、平日は夜遅くまで働いて、休日にもメールに追われて……。それでも好きな仕事だから平気でした」

子供のころは、着る服のほとんどが母親の手作りだったという佐藤さん。幼いころから育まれた服飾への興味は、三菱商事に入社後繊維関連の業務に携わることでさらに深まり、仕事に打ち込む日々が続いた。06年からはロンドンに駐在、アパレル関連の業務に携わっている。商品企画や原料手配など仕事は幅広く、日本はもちろんヨーロッパ内の出張も多く、先日もトルコから戻ったばかり。積み重ねてきた経験が生かせる職場は楽しい、と目を輝かせるが、そんな仕事漬けの毎日を少しシフトチェンジさせたのは、ロンドン、そして英国人の存在だ。

「ロンドンに来てからもしばらくは仕事ばかりしていて、同僚たちが『愛は何してるんだ?』と。今は、彼らと過ごす時間、そして自分の時間を楽しむようにしています。」だが、もちろん仕事に臨む姿勢はいままでと変わらない。業務時間中は集中力 5 倍でフル回転している。

商品には愛着がある

人と人とのコミュニケーションを大切にする英国人。仕事を終えたらそこからは仲間と過ごす大事なひとときが始まる。文化に厚みのあるこの国では、自身の教養を深める時間、それを仲間と語り合う時間が重要視されている。彼らに溶け込むためにもそれが必要だと佐藤さんがすぐに気付けたのも、英独2カ国に10年近く暮らした生い立ちに関係があるかもしれない。

今ではオペラを積極的に鑑賞したり、ゴルフを楽しんだり。近隣諸国への旅も週末のお楽しみだ。

「いちばん感動を覚えたのはクロアチアのドブロブニク。今年8月は、同期の仲間たちがそれぞれ働く三カ国からヘルシンキに集結、ワイン片手に語らいました」

あまり時間がないときに訪れるのはロンドン北部のプリムローズ・ヒルやリージェンツ・パーク。緑いっぱいの公園や丘で、ゆったりと過ごす休日がお気に入りだ。

「日本では24時間仕事のことを考えて、いつも転ばないように足元を見ていたように思います。でも今は、通勤路の公園で深呼吸する時間や、部屋で交響楽を聞きながら紅茶を飲むような時間、そんなひとときを大切にしようと思えるようになりました」

今回のテムズ川清掃も、大好きなロンドンの新しい面を見るきっかけになった、と微笑む。

ヘルシンキで同期の仲間と乾杯。何よりの休暇だった
今年の夏は、両親を招いて伝統のゴルフコース
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