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麗しロマン大陸 人ものがたり

私のとっておきの「広州」よ!(後編)

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「春は梨の花がたくさん咲いて、とてもきれいなんです」

広州に暮らし三菱商事(広州)で働く張月華さんは流ちょうな日本語にてきぱきした立ち居振る舞い、どこから見ても都会のキャリアウーマンだが、生まれ故郷は安徽(あんき)省のトウシャンという地方都市。梨の産地として知られる緑豊かな地に、5人姉弟(きょうだい)の長女として育った。

「田舎ものですし、おとなしかったので、勉強ばかりしていましたよ」。謙遜するが、地方都市から単身広州の大学に進学し、外資系企業で副部長という地位についたその履歴は、彼女の優秀さを物語っている。

張月華さん

大学時代から三菱商事(広州)で学生アルバイトとして働き、1999年7月入社。人事総務、秘書、法務などを担当したのち、現在は人事総務業務部の副部長として、主に人事関連の業務に携わる。

「人事総務、秘書、業務、法務……色々担当して忙しかったですね。でも信頼してまかせてもらっているので、やりがいがあります。(会社とは)信頼関係ができていると思う」

学生時代から同社でアルバイトとして働き始めそのまま就職、10年が過ぎた筋金入りの三菱っ子だ。2002年には、希望工程の社内立ち上げ手配も担当するなど、会社のことは熟知している。彼女の目に日本の企業はどう映るのだろう?

職場での彼女は忙しい。人事総務という仕事柄、周囲との連携は必須だ

「制度が整っていて、何が起こっても組織で対応できるのはいいところだと思います。中国の企業が日本と違うのは、リスクが高い方向もあえて選んだり、とりあえず物事を初めてしまい、やりながらいろいろ変えていったりすることでしょうか。三菱商事に限って言えば、勉強する環境が整っているし、社会貢献のチャンスを与えていただけたのもうれしい」。「人間に例えると『人柄のいい会社』」と同社を評する張さん。何か不満を抱えている社員には、「会社のことを理解したう えで判断したほうがいい、とアドバイスします」。

と、日本人以上に日本人的な感覚である。より有利な条件を求めて転職を繰り返すのは中国では珍しくないことだが、彼女に聞くと逆に戸惑った風だった。

会社の運動会に夫と参加したときの1枚。家族との時間が何より大事だ

「夫から言わせると、私はよく言えば物事を気にしない、悪く言えば何も考えていないんだそうです」。仕事は続けてみないと分からない、なんでも経験です、という。「社会人として、仕事はしなれけばならないこと。やるならば、一生懸命やらないと」。

ますます感心していると、「田舎の育ちですから」としきりに照れていた。

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