![]()
人類がまだ月面着陸を夢見ていた1960年代、英国出身の4人の若者が世界を席巻した。ポピュラー音楽史の記録を次々と塗り替えただけではなく、文化、思想、生活スタイル、あらゆる分野に強烈な影響を与えた。語り継がれる20世紀最高のファブ・フォーの「この日」にこだわってみました。
「Lennon-McCartney」とクレジットされた共作曲には、さまざまな形態がある。
「She Loves You」のようにジョンとポールが最初から共同で作りあげた作品もあれば、「Yesterday」や「Girl」のように完全な単独作もある。どちらか片方が書いた曲に、相棒が詞やメロディーをアドバイスして完成した作品もある。「A Day In The Life」や「I’ve Got A Feeling」は、2人のそれぞれの未完成曲をつなげてひとつにした合作タイプになる。
シングル「All You Need Is Love」(愛こそはすべて)のB面に収録された「Baby You're A Rich Man」も合作タイプだ。「One Of The Beautiful People」と名付けられていたジョンの曲と、ポールがつくったコーラス部分の曲をつなげてひとつにした。
録音は、1967年5月11日、ロンドンのオリンピック・サウンド・スタジオで行われた。
今では名前も知られていない「クラヴィオライン」というアンプ内蔵の電子キーボードをジョンが弾き、浮遊感あふれる実験的なサウンドに仕立てている。録音作業は効率よく進み、午後9時から翌日午前3時までの計6時間で、モノラル・ミックスまで仕上げている。ビートルズにとって、レコーディングからミキシングまでのすべてをアビイ・ロード以外のスタジオで完了させた初めての曲になる。
というよりは、アニメ映画「YELLOW SUBMARINE」のため特別に録音した最初の曲、と紹介するのがふさわしいのかもしれない。
映画では、劇中バンドである「サージェント・ペパー楽団」をザ・ビートルズがブルーミニーの攻撃から救ったあとのシーンで使われている。しかし、イントロ部分しか流れないため印象は極めて薄い。しかも、7月に発売されたシングルB面に使われたため、69年1月に発表されたアニメ映画のサウンド・トラック・アルバムには収録されなかった。ビートルズは、シングルで既に発表した曲をアルバムに再収録し、同じ曲をファンに2度買わせることはしない、という方針を英国盤では貫いていたからだ。
映画の中での使われ方よりも、アルバム「SGT.PEPPER’S LONELY HEARTS CLUB BAND」の完成後、わずか数週間の時期に録音が行われた、ということに注目したい。サウンド革命の野心作が発表もされていないうちに、彼らは新しいアニメ映画の事業に着手していた。それだけにとどまらず、ビートルズ自身が制作するTV映画「MAGICAL MYSTERY TOUR」のタイトル曲の録音も手がけていた。彼らの創造力のベクトルは、幾多の方向にも突き進んでいたのだ。
時代の気分を歌詞に。彼らのメッセージとは… 次のページへ







※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Firefox1.5以上、Macintosh Safari 1.3以上、Firefox1.5以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。