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映画散歩

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記者会見レポート

第64回ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞し、08年米国アカデミー賞でも有力候補の呼び声が高い「ラスト、コーション」。今回はその記者会見の模様をお届けする。登場したのは監督のアン・リー(以下A)と、ワン・チアチー役のタン・ウェイ(以下T)、クァン・ユイミン役のワン・リーホン(以下W)。時折笑い声も起こり、作品とは対照的なほのぼのとした記者会見になった。

タン・ウェイ
タン・ウェイ

A:本日はご来場いただきましてまことにありがとうございます。「ブロークバック・マウンテン」以来、2年ぶりの来日です。不可能な愛について探求しているこの作品を気に入っていただけたらうれしいです。

T:今回は2回目の来日です。気候も景色も素晴らしくて日本での生活を楽しんでおります。皆さんにもこの作品を気に入ってもらえたらうれしいです。

W:皆さんこんにちは。ワン・リーホンです。この「ラスト、コーション」は私にとって特別な作品です。この映画が公開するのをとても楽しみにしています。

司会者:まず原作の「色/戒」を映画化した背景を教えてください。

A:「ブロークバック・マウンテン」との姉妹作という位置づけで不可能な愛について探求しています。どちらの作品も女性作家が描いた短編が基で残酷な物語です。「色」は色情だけではなく心の中を表しているので、言葉で表しきれないものをベッドシーンで表しました。

ワン・リーホン
ワン・リーホン

司会者:戦争の部分は銃声だけで表現しているが、性描写はかなり克明に描かれている。その意味と苦労した点を教えてください。

A:これは男性と女性の戦争でもあります。ベッドシーン、つまりベッドの上で男と女の戦争を表現しているのです。セックスシーンはこの映画でも重要なものなので、撮影には12日間もかけて、プライベートな環境の中スタッフ全員が努力して撮影にあたりました。

司会者:時代の雰囲気をつかむために努力したことは何ですか?

T:まず、役作りのために撮影前に3カ月のトレーニングを行いました。マージャンや歌のレッスンなどしましたし、時代背景などの勉強もしました。監督にもアドバイスをいただき、ディスカッションを重ねました。また、トニー・レオンさんとも一緒に勉強させていただきました。

W:アメリカ育ちなので、キャラクターに入り込むために言葉や歴史について学ばなければならなかったんです。僕にとっては、準備の期間がまるでタイムマシンにでも乗っているかのような感じでした。でも、監督はイマジネーションが強く、夢のパワーに引っ張ってもらえたので、役に入ることができました。

アン・リー監督(中央)と出演者の二人

司会者:オスカー受賞後の作品に中国語の作品を選んだ理由を教えてください。

A:「ブロークバック・マウンテン」と姉妹作と言う位置づけで撮ったので、オスカーとはあまり関係ないと思います。両作品とも女性の視点から見た非常に残酷な物語です。自分の民族のタブーについても触れています。そう考えると、自分にとっては必然だったと思います。それに中国の映画文化の発展ということもありますし、中国で撮影することは、オスカーを取ったことにより資金などの面で可能になったと思います。

司会者:トニー・レオンさんはお2人にとってどのような存在でしたか?

T:彼は素晴らしい俳優で、才色兼備とはどういうものかを教えられました。初めての大作で彼と競演できたことは幸せで、彼がいなければいきいきとした演技はできなかったと思います。

司会者:タン・ウェイさんとワン・リーホンさんについての面白いエピソードはありますか?

A:オーディション時に、タン・ウェイさんが寝不足で目の下にクマを作ってきました。私は古風な女性、今の一般的な好みとは違う女性を使いたかったので、スタッフが反対した彼女をあえて選びました。でも実際に会ってみたら彼女しかいないと思いました。ワン・リーホンさんは、若いころの自分にそっくりなので選びました。彼を見ていると学生時代の自分を思い出します。


(更新日:2008年1月9日)

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