梨木香歩のロングセラー小説「西の魔女が死んだ」。第44回小学館文学賞、第28回日本児童文学者協会新人賞、第13回新美南吉文学賞受賞と数々の賞に輝く名作を、長崎俊一監督が映画化した。6月21日(土)公開に先立ち、同作の完成披露試写会が行われ、長崎監督をはじめ、舞台あいさつのために来日したおばあちゃん役のサチ・パーカー、少女まい役の高橋真悠のほか、木村祐一、高橋克実、主題歌を担当した手嶌葵が登場した。

監督:今日は映画を見に来てくださってありがとうございます。この作品は、まいという女の子がおばあちゃんのうちで1カ月過ごすという内容です。少女と一緒におばあちゃんの家に行くような気持ちで見てください。
サチ:みなさんこんばんは。本作が日本映画初主演です。2歳から12歳まで東京都内で暮らしました。思い出がいっぱいで、日本は私にとってふるさとです。この日本で、日本映画に出演するなんて夢にも思ってなかったです。
高橋真悠(以下、真悠):この映画がはじめての出演作品で、演技も初めてでした。私の演技はまだまだだと思いますが、とても良い作品に仕上がったと思います。
木村:いらっしゃいませ。原作を読んだ人にとってはいろんな思いがあるでしょうが、とにかく素敵な内容です。私は、映画の中では嫌われ役でイヤなんですが、この映画を見て、最後には泣きました。心に残る作品となりました。
高橋克実(以下、克実):原作にはない役柄、台本にも「郵便屋さん」と書いてありました。見終わった後、こんな私でも気づかないうちにキレイな涙が出てビックリしました。今日一番ビックリしたのは、サチさんが一体誰かと思ったことですね。現場では長靴を履いたりしていたのに……。ビューティフル!
手嶌:こんなすてきな映画の主題歌を歌わせていただくのはとてもうれしいです。
司会者:長崎監督に伺います。原作が大ロングセラー小説ですが、映像化するために特に意識された点はどこですか?
監督:おばあちゃんとまいの感情の起流を、原作から感じたものを壊さないようにしました。
司会者:登壇されたみなさんをキャスティングしたポイントは?
監督:本当にそこにいるような、生活しているような、今もそこにいるんじゃないかと思わせる人々をキャスティングしました。
司会者:サチ・パーカーさん、日本語がお上手ですが、どのようにして学ばれたのですか?
サチ:周りに日本のお友達が多かったんです。
司会者:初めての日本映画の製作現場はいかがでしたか? この映画をお母様のシャーリー・マクレーンさんや、ご家族に見て欲しいと思われましたか?
サチ:すばらしい原作、スクリプトで、すてきなスタッフ、キャストのみなさんと撮影した時間は宝物になりました。私の母も日本で映画を撮影しました。私がこの映画に出演することは昔から決まっていたことなんじゃないかなと思います。母にはすぐに伝えたいです。
司会者:高橋真悠さんに伺います。初めての映画出演のご感想は?
真悠:初めてだったので、最初はとても不安があったのですが、撮影の1カ月間はあっという間でした。演技が楽しかったし、サチさんやスタッフのみなさんと過ごしてとても楽しかったです。
司会者:サチさんと一緒に演技をして、いかがでしたか?
真悠:サチさんは本当のおばあちゃんみたいで、自然に言葉が出てきて、演技をしている感じでは無かったです。
司会者:木村祐一さんは、映画の中でひときわ存在感を放つキャラを演じましたが、役作りのポイントは?
木村:現場で監督におまかせしました。ゲンジは嫌われる役で、まいのキレイな心ゆえに、少女が自分の世界を見つけた時に、「何でお前が行く先々におんねん!」という感じの邪魔なおっさんなんです。だからそれを意識して、現場でもあまり言葉を交わさず、嫌な部分を見せようと接した……なんていうエピソードはないですが(笑い)。真悠ちゃんと仲良くならんで五平餅を食べたり、みんなで焼き肉をしたり、非常に楽しい雰囲気での撮影でした。
司会者:完成した映画を一足お先にご覧になられて、いかがでしたか?
木村:監督にさらにほれこみました。また、サチさんの日本語がすてきですね。一緒に出演できてうれしかったです。
司会者:高橋克実さんにとって、山梨県清里の自然に囲まれた撮影はいかがでしたか?
克実:物語の中心となるおばあちゃんの家のセットを初めて見たとき、台本に描いてある絵と全く同じでビックリしてとても感動しました。ずっとそこにいたくなるような感覚になりました。セリフがあまりなくて、木や風の音など、東京では感じられない音や感覚がありました。
司会者:映画の世界観にピッタリな主題歌「虹」を歌った手嶌さんですが、完成品を見たご感想は?
手嶌:すてきなセットで、キャストの皆さんが楽しそうでうらやましく思いました。原作を先に読んで、「優しいな」という印象を受け、参考にしました。完成した作品は、さらに強く、ホッとするやさしさと愛情に満ちあふれていて素晴らしかったです。

(更新日:2008年06月18日)
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