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自ら演出を手がけた「ビリー・エリオット」(初監督映画「リトル・ダンサー」のミュージカル版)でトニー賞10冠を獲得したばかりのスティーブン・ダルドリー氏が、新作映画「愛を読むひと」のプロモーションで来日した。本作は、ドイツ人作家ベルンハルト・シュリンクのベストセラー「朗読者」を映画化。重い過去を背負いながら21歳年下の少年と恋に落ちるヒロインを熱演したケイト・ウィンスレットは、今年のアカデミー賞主演女優賞を受賞した。
19日の公開にさきがけ、ダルドリー監督に、原作そして映画への思いを聞いた。
数年前に原作を読んで、感動しました。とにかく心が揺さぶられるラブストーリーで、また読む人に倫理やモラルを問う深みもあって感銘をうけたのです。それですぐに、誰が映画化の権利をもっているかを調べてみると、友人のアンソニー・ミンゲラ氏(08年3月死去)でした。そこで彼を説得してプロデューサーになってもらい、自分が監督をやらせてもらうことになったのです。
彼はとても寛大で映画化に大変協力的でした。本作はシュリンク氏の自叙伝的要素も含んでいるのです。
本の映画化は、原作、またそこに書かれているイメージをどう映像化するか、とても重い責任を担います。しかし彼はとても優しく、我々に自由にやらせてくれました。
彼女は大変素晴らしい女優です。特に感情表現がとても豊かで幅が広い。それから彼女は「本物」の女性です。ハリウッドの女優たちだと、整形を重ねていたりするでしょう(笑い)。でも、彼女は持って生まれた肉体で演じています。
ハンナ役は最初から彼女と考えていました。彼女はハンナに、知性と感情面での率直さを吹き込んでくれました。
ドイツの物語ですから、ドイツで撮影すること、そしてドイツ人の役者を起用する点にはこだわりました。そのために、ドイツに滞在し、2年かけてドイツ人スタッフとドイツ人俳優を探しました。田園のシーンは、ドイツとチェコ共和国の国境あたりで撮影をおこなっています。


それは考えられませんね。これをステージでというのは無理でしょう。
映画とステージという媒体の違いを一言で語るのはとても難しいのですが、取り組み方の違いとしては、ステージはグループ活動であるのに対し、映画は個人的な作業です。また、これは見る側の人々にとっても当てはまると思います。舞台は観客が一体となりますが、映画を見るというのは、もっと個人的な行為と思うのです。
「愛を読むひと」では、見る人それぞれが作品の深いテーマを、個々の視点でじっくり考えてもらいたいと思います。

「愛を読むひと」
1958年、ドイツ。15歳のマイケルは、体調を崩した際に助けてくれた21歳年上の女性ハンナと恋に落ちる。彼女にせがまれ、マイケルはベッドでいつも様々な本を彼女に朗読して聞かせた。ひと夏の恋は、ハンナが突然姿を消すことで終わりを告げるのだが……。

6月19日(金)TOHOシネマズ スカラ座ほか全国ロードショー
(文:近藤深雪)
(更新日:2009年06月17日)
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