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ヘアスプレー ステージなび スペシャル

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「ヘアスプレー」の魅力を語る

2003年トニー賞8部門を獲得し、ブロードウェイで大ヒット中の「ヘアスプレー」。この夏、初来日公演が実現する。公演に先立ち振付助手のダニー・オースティン氏が第5回横浜ランドマーク集中バレエ・セミナーの講師として来日、「ヘアスプレー」の魅力を伝えるため、少年少女に踊りを指導した。多くの子供達に振りを教えていく間も笑顔を絶やさず、ダンスの楽しさを体現していたオースティン氏に「ヘアスプレー」の魅力について話を聞いた。
(聞き手・朝日新聞社 西部本社文化グループ 長友佐波子 構成・どらく編集部・三橋有斗)

――指導されている様子を見るととても印象がかわいいと感じました。どういうコンセプトで踊りが作られているのですか?
©Jun Wajda

指導を受けていた少女達がバレエダンサーだったという理由はありますが、誠実にやっていたからそう感じたのではないでしょうか。

振りそのものは60年代のものであり、毎週新しい振りが生まれているような時代のものです。例えばそれはツイストやシャンプー、マッシュポテトなどいろいろな振りです。その振りは、アメリカで初めて全国ネットのライブ放送として、テレビを通じてアメリカ全土にリアルタイムで振りを覚えられる機会を持つことができたということもあり、アメリカ全土を席巻したのです。

©Jun Wajda
――踊っている振りは60年代のままなのですか?それとも60年代をベースに現代風にアレンジしているのですか?

(ブロードウェイ公演の振付家)ジェリー・ミッチェルさんがミュージカルを振り付けるに当たって、たくさんのリサーチをされている。さらに、リハーサル期間中は数週間にかけていろいろなことを試し、その中で、その時に起こったリアルなことを交えながら、主人公であるトレイシーの世界ということも考慮し、トレイシーの視点から許される範囲内であろうという振りを別に付けるということは行いました。

「ヘアスプレー」の中で、アフリカン・アメリカン(黒人の人達)の人種隔離のようなシーンが出てきますが、その中でブレイキングダンスは、壁を破っていく、その隔離されているお互いの間にある壁を破っていく感じを、アメリカの白人と黒人お互いがコミュニケーションを取り合えるというシーンで取り入れるということで、お互いが分かり合えなかった、許し合えなかったことが無くなっていくことを表現しています。

その動き(ブレイキングダンス)というのは、当時マッシュポテトやシャンプーといった生活の中で動きとして派生したダンスのように、壁を壊していく、ブレイキングダウンというひじの動きにたどり着いて、取り入れました。

©Jun Wajda
――白人の人が踊るダンスの振りと、黒人の人が踊る振りは違うものをわざわざ使ったりしているのでしょうか?

まさにそうです。動きが少し違うところを見て頂いたかと思います。

アメリカでは、いろいろな振付がポピュラーになってきたのですが、それはスウイング・ダンスやチャールストンというものです。その発祥(大元)を辿ってみれば、アフリカン・アメリカンのいたスラム街であったりします。ダンスの振りが生まれた頃(アフリカン・アメリカンの人のダンスを見てもらえば分かるとは思いますが)、かなり腰の位置が低い踊り、かなり地面に近い踊りになっていますが、その時代の白人の動きというのは(当時のテレビCMや映画を見て頂ければ分かるように)、とても姿勢をきちんとした、しゃんとした感じで「ハイ、皆さん」といった形がスタイルでした。そのような腰の位置(身体の位置)の差を出すことによって明確な差を付けたりしています。

違いを示すということは、トレイシーの辿っていく冒険(旅路)を示すことになります。トレイシーは全米に流れるテレビ番組に出ることが夢なのですが、テレビ番組のプロデューサー達は、それを聞いて無理だと言います。なぜならば彼女がおでぶちゃんだからなのです。

オーディションに落ちてしまったトレイシーは、シーウィードという黒人の男の子と出会い、彼の家(レコード店)に行く。そこでお母さんからいろいろなアフリカン・アメリカンの動きを教えてもらう。元来から好きだったアフリカン・アメリカンのダンスを彼女は覚えていく。彼女は、再度オーディションに参加する。黒人風のダンスを踊れるようになったトレイシーを見た周囲は彼女のダンスに感動する。それでトレイシーはオーディションに合格します。

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