真夏の劇場にアイスリンクが出現。
ヨーロッパのオペラ劇場で、舞台上に氷を張り、氷上でチャイコフスキーのバレエ「白鳥の湖」を上演するために制作されました。氷の上で繰り広げられるのはスピーディーなスケーティング、迫力のあるジャンプやリフトはもちろん、トゥシューズを履いてのパ・ド・ブレ、白鳥が空を舞うフライング、そして氷の上に炎のリングまでもが登場します。
出演するのは、インペリアル・アイス・スターズ。世界選手権、世界ジュニア選手権、ロシアカップなどで活躍したロシア人を中心に2004年に結成。ほとんどの者が4歳頃から英才教育を受けてきたスケーターたちで、彼らが競技会で過去に獲得したメダルの数は合計200個以上にのぼります。

オリンピック金メダリストのエフゲニー・プラトフとアレクセイ・ネモフが振付を担当。エフゲニー・プラトフはオリンピックのアイスダンス競技で2季連続金メダルを勝ち取った唯一の人物。アレクセイ・ネモフはオリンピックの金メダルを4つ勝ち取った元体操の選手。2人のメダリストの指導により、美しいだけでなく、数々の高度な離れ技を取り入れた、息を呑むような「スワン・レイク」が完成しました。

これまでに「オペラ座の怪人」 「ピーターパン」「眠れる森の美女」「クルミ割り人形」など数々のアイスショーを手がけてきたトニー・マーサーと、過去4年に渡り共同演出を手がけてきた元スピードスケート選手のウラジスラフ・オレニンが、バレエの構成を活かしながら、ミュージカル的な音楽のアレンジやスケートの要素を加え、今までに見たことのない白鳥の湖を作り出しました。

バレリーナとして活躍し、バレエ教師の資格も持つウラジミール・ウリヤノフがリハーサルを担当。1970年からアイスダンスのオリンピック金メダリスト、ベステミノア・ブキン組やクリモア・ポノマレンコ組、フィギュアスケートのオリンピック金メダリストのイリヤ・クーリックやアレクセイ・ヤグディンなどロシア一流のフィギュアスケート選手と共に仕事をした後、1999年からインペリアル・アイス・スターズにて「ピーターパン」「オペラ座の怪人」などのアイスショーのリハーサル・ディレクターとして活躍しています。

このアイスショーのために舞台上に作られる特設リンクは16m×14m。フィギュアスケートの国際競技が行われるリンクの8分の1の大きさ。この狭いリンクの中でトリプルフリップやダブルアクセルなどが繰り広げられるのは圧巻です。
インペリアル・アイス・スターズは、特別なアイスリンクと共にツアーをしています。舞台上に敷いた特殊なゴムマットの上に氷を冷却するためのパイプを置き、さらにその上に幅16m×奥行14mの鉄板をのせてリンクを設置します。そこに5トンもの細かく砕いた氷をこのリンクに敷き詰め、2台のチラープラントでマイナス15度に冷却した不凍液をパイプに送り、14時間かけて完成させるのです。氷の出来がジャンプやスピンの回転数に影響するので気の抜けない作業です。

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