朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト

メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ホーム設定

Special Contents ひと

  • インタビュー
  • フロントランナー
  • トップ
  • 地球発
  • マネー
  • ライフスタイル
  • 極める
  • からだプラス
  • エンタメ

記事を印刷
  • バックナンバー

ひとインタビュー新しい「何か」見つけると興奮 好きなものに触れて軸を戻す 第九回 菊池武夫さん

  • ページ1
  • ページ2

本当の遊びを知る人に

2003年、「TAKEO KIKUCHI」を若手デザイナー、信國太志氏に任せてあっさり勇退。そして、昨年10月、自分が着たい服をデザイン、セレクトした新ブランド「フォーティーカラッツ アンド ゴーニーゴ(40CARATS & 525)」を立ち上げた。コンセプトは「最高ノ贅沢(ぜいたく)を日常に」。まさに菊池武夫さんが、同世代へ伝えたいメッセージでもある。
(文・井上理江/写真・三浦健司)

――ブランドを受け継いだ信國氏は当時33歳。若いですね

メーンターゲットが35歳以下というブランド特性から、ダイレクトにその世代が共鳴できるデザイナーにバトンタッチしたほうがいいと、実は2000年ごろから後継者を探していたんです。彼は会った瞬間、共鳴する部分がすごかった。僕らが過ごしてきた1970年代を、経験していないのに詳しかったしね。インスピレーションで、その場で即決でした。

――ブランドから離れることに未練は?

全然なかった。逆にホッとした。ビジネスから解放された安堵(あんど)感というか。実際、彼に任せてから一切タッチしていません。デザインの世界は、主観で決断しなければならない面が大きい。ヘンに僕が口を出せば、彼が何のためにやっているのかわからなくなるし。僕自身、自分が着たい服を作りたいという思いをいよいよ現実化できるんだと、気持ちがそちらへもう向かっていたし。

――それが、「フォーティーカラッツ アンド ゴーニーゴ」

そう。僕なりの人生の中で感じてきたこと、育んできたモノの見方などを軸としたブランドです。

使命感ではなく、ただ純粋に自分が好きだと思う地点からスタートして、デザイン、ファッションをとらえ、それを形にできる。確かにビジネスではあるけれど、以前に比べれば、かなり肩の力は抜けているし、仕事というより道楽に近い感覚。実際には想像以上に大変だったのですが。

ブランドが糸口に

――「最高ノ贅沢を日常に」というコンセプトは、ご自身の同世代へのメッセージでもある

日本人はまじめすぎるせいか、大人が本当の意味での遊びを知らないし、ファッションや生活を楽しんでいない気がする。ヨットやゴルフをやればおしゃれかというとそうでもないのに、それで良しとしてしまっている。生き方自体をもっと軽やかにしたらいいのにって思う。とくに若いころ、TAKEOブランドで過ごしてきた世代に、日常の中でもっと本物を楽しんでもらいたい。このブランドがその糸口になれば、と。

――体型を含め、自分に自信がないせいか、ファッションを楽しんでいる男性はまだまだ少ないです

崩れた体型を逆に強調することでカッコ良さや個性が引き立つ、それがファッションのだいご味。気後れせず、自分だけのファッションを楽しんでほしい。

それと、こだわる、とは本来、ちょっとしたことにとらわれる、という意味。だから、いろんな意味でこだわりすぎるっていうのも実は良くない。発想が小さくまとまってしまうから。もっと広がりを持って、いろんなことをとらえることが大切だと思う。

(写真)菊池武夫さんプロフィール

1939年、東京都生まれ。61年、文化学院美術科卒業。62年、原信子アカデミー卒業。64年からオーダーメード服を作り始める。パリなどの海外遊学を経て、70年、レディースブランド「ビギ(BIGI)」設立。75年「メンズ・ビギ(MEN'S BIGI)」を設立してパリへ進出。日本人として初めて男性服の店をオープン、ショーを開催。日本テレビ「傷だらけの天使」に主演した萩原健一の衣装デザインを手がけ、脚光を浴びる。84年にワールドへ移籍、「TAKEO KIKUCHI」を発表。99年、映画「鮫肌男と桃尻娘」に浅野忠信の衣装デザインで参加。03年「TAKEO KIKUCHI」を信國太志に任せ、クリエーティブディレクターを引退。2005年10月、同世代向けの新ブランド「フォーティーカラッツ アンド ゴーニーゴ(40CARATS&525) 」を立ち上げる。

お知らせ
フォーティーカラッツ アンド ゴーニーゴ(40CARATS&525)
 

「最高ノ贅沢を日常に」をコンセプトに、菊池武夫さんご自身がデザインしたオリジナル商品と世界中から選び、買い付けた商品を、大人の男女に向けて提案するニューブランド。最高級の素材を、あえてカジュアルなデザインに仕立てる贅沢さや、大人の着崩しのだいご味が味わえる。

〒107-0062 東京都港区南青山3-14-17 TEL03-3408-8562

地下鉄表参道駅より、徒歩2分

次のページへ
画面トップへ

※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Netscape7.0以上、Firefox 1.0以上、Macintosh Safari 1.0以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。