高尚で難しいというクラシックのイメージを払拭(ふっしょく)し、気軽で身近な音楽へと誘ってくれた立役者である。新プロジェクト「12人のヴァイオリニスト」を立ち上げるなど、新たな試みにも挑戦し続ける。そんな高嶋ちさ子さんが来年2月、母になる。
「現場を離れている間にポジションを取られたら大変ですからね」。ハスキーボイスで、歯に衣(きぬ)を着せぬ物言いが実に痛快で気持ちいい。
(文・井上理江)
もともとはオーケストラが作りたかったんです。でも、100人集めるのはさすがに大変。それであきらめていたのですが、この共演でバイオリンアンサンブルでもオーケストラのように迫力ある音を出せることがわかって、このプロジェクトを始めようと考えました。
他人のオケだと融通が利かないことも多いですし、自由に弾けるオケが欲しかったからです。
音楽をきっちり作っていきたかったので、実力重視です。バイオリンってけっこうキンキンした音が出がちなのですが、私はそういう音が好きではないので、優しい、やわらかい音色を出せる人たちを選びました。
ウーン。最初は夢や希望もあって、私も多くを望んでいたりしたのですが、まだまだ望んだレベルにまで達していないというのが本音です。
メンバーには学生が多く、最初はただ上手に弾ければいいと思っているようだったんですが、自己満足ではだめなんです。自分たちの演奏を聴いてくれたお客さまの喜ぶ顔が見たい。そこに自身の喜びを見いだせるようにならないと。でも、それをただ口で言っても伝わらないし、言えばやってくれると思っていること自体が間違いだったりする。
そうですね。もう最初は頭ごなしに注意ばかりしていました。相当、威圧感のある人というイメージをもったと思います。ただ、そのやり方では伝わらない。自分の内側から本当にこうしたいのだと思わないと人は動かない。そう気づいたのはつい最近でした。
いいえ。技術を教える機会は以前もあって、そんなに難しくないんです。ただ、人の心を動かす、自分の考えをわかってもらう、というのは本当に難しい。最近、主人の「好かれる上司〜」「人を動かす〜」といったたぐいの本に手を伸ばし、真剣に読んでいます。

東京都出身。6歳からバイオリンを始める。桐朋学園女子高等学校音楽科、同大学を経て1991年エール大学音楽学部大学院に奨学生として入学。94年ニュー・ワールド・シンフォニー(NWS)に入団し、世界各地で演奏する。日本でのCDデビューは95年5月。97年3月から活動拠点を日本に移し、音楽活動を開始。これまでにフジテレビ・軽部真一アナウンサーとの共同プロデュースによる「めざましクラシックス」を始め、数多くのコンサートイベントを開催。全国各地で数多くの観客を集め、新たなクラシックファンを獲得している。
昨年、CDデビュー10周年記念アルバム「クラシカル・セレクション」「クロスオーバーセレクション」(コロムビアミュージックエンタテインメント)を2枚同時リリースしたのに続き、今年は新プロジェクト「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」を立ち上げ、11月22日にデビューアルバムを出した。
2006年12月26日(火)
「ホテル グランパシフィック メリディアン コンサート‘06『MERIDIEN NIGHT SPECIAL〜高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト〜』」
2007年1月30日(火)
「高嶋ちさ子プロデュース『12人のヴァイオリニスト』 Vol.1」
4月8日(日)
「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」伊勢公演
4月14日(土)
「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」入間公演
4月15日(日)
「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」座間公演
4月18日(水)
「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」旭川公演
4月27日(金)
「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」和光公演
高嶋ちさ子さん公式ホームページへ。
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