ゴダイゴ時代には「ガンダーラ」「モンキーマジック」「銀河鉄道999」といった大ヒット曲で一世を風靡(ふうび)。現在は作曲、歌手といった音楽活動はもちろんのこと、執筆や講演など幅広い分野で活躍しているタケカワユキヒデさん。多彩な趣味人でもある。なかでもマンガ好きはかなり有名。32年間分の少年マンガ雑誌、4誌を6000冊以上持っている。
(取材・文/井上理江 写真/田中史彦)
本当にいろんなことに手を出していますが、趣味と思って始めたものは一つもないんです。何でも感動するとやってみたくなって、やってみたら面白くて、気づいたら夢中になっていたというだけで。ただ、写真や料理などは、子どもたちに伝授した時点で、僕自身、あまりしなくなりました。唯一、趣味と言えるとしたらマンガかな。
小さい頃から大好きでね。昔は、どこに何のセリフがあるか、その個所まで覚えてしまうほど何度も読み返していました。でも、毎回新鮮だし、感動できるんです。実は、自分では、これだけマンガに造詣(ぞうけい)が深いし、父親は音楽評論家だったから、僕はきっとマンガの評論もやるだろうと思っていたんです。でもやめました。最近気づいたんです、僕はマンガ評論家にはなれないな、と。
好きになりすぎて(笑い)。客観的に分析できないから評論にならない。なので、最近は自称「プロのマンガ読み」で通しています。
読んでいると、前号の「確か、あそこに」といった具合に気になる個所が出てきて読み返すということが何度もあったので捨てらなかったのが始まりです。高校までの少年時代、家に帰ると大事なマンガ雑誌がチリ紙に変わっていたという悲しい出来事が3回ほどあって。そのときに固くマンガに誓ったんです。僕が大人になったら絶対に捨てないからね、と。その約束をいまだに守っているわけです(笑い)。
いや、「卒業」という感覚自体が元々楽しんでいなかったからじゃないかな。たとえば、最近オヤジバンドが流行(はや)っているけれど、みんなロックに興味がなくなってギターを押し入れにしまっていたわけじゃない。辞めざるをえない状況があったから一時中断していただけなんです。今またギターで音を楽しんでいる感覚は、何ら少年時代と変わらないと思う。マンガも同じ。本当に好きなら今でも読み続けていると思うし、もう読まないというなら、実はまわりに合わせて読んでいただけで、本当はそんなに好きじゃなかったのかもしれないですよ。

1952年、埼玉県生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。音大教授の父を持ち、5歳からバイオリン、10歳から作曲を始める。75年、大学在学中にソロアーティストとしてデビュー、翌76年にゴダイゴ結成。ボーカルと作曲を担当し、「ガンダーラ」「モンキーマジック」「銀河鉄道999 」「ビューティフルネーム」などの大ヒットを生む。85年、ゴダイゴ解散後は、松田聖子を始めとするアーティストへの楽曲提供やプロデュースを手がけ、89年よりソロ活動を再開。現在は作曲、コンサート、音楽プロデュースといった音楽活動の他、小説・エッセーなどの執筆活動、テレビ・ラジオ番組への出演や講演など幅広く活躍中。1男5女の良き父親としても知られており、99年にはベストファザー賞を受賞。2001年には「娘を持つ父親のための本」(集英社)を出版し、話題の本となる。また、06年にはゴダイゴ結成30周年を機に再結成し、活動を再開している。
前立腺がんの「早期発見・治療」を推進する「ブルークローバー・キャンペーン2007」としてさまざまなシンポジウムやトークイベント、チャリティーコンサートなどを各地で開催中。その一つがタケカワユキヒデさんプロデュースのチャリティーコンサート。出演はタケカワさんを始め、ギタリストの渡辺香津美さん、シンガー・ソングライターの鈴木康博さん、尾崎亜美さん。その他、タケカワさんの愛娘であり、注目のシンガー・ソングライター、アイ武川さん、尾崎亜美さんの夫でサディスティック・ミカ・バンド伝説のベーシスト、小原礼さんも登場する予定。
「前立腺がんは日本でも急増しています。身近でもよく聞く病名。これが血液検査で早期発見・治療できるのですが、それを知らない人がまだまだ多いのが現状。そのためのキャンペーンということで社会的意義も高く、何かお役に立てるのならと思って参加しました。また、コンサートではなかなか一緒にライブをすることがないメンバーがそろっていて、僕自身とても楽しみ。ビートルズのナンバーもみんなで一緒にできたらと思っています。一夜限りの僕たちのコンサート、ぜひぜひ来てください」(タケカワさん)
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