朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト

メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ホーム設定

Special Contents ひと

  • インタビュー
  • フロントランナー
  • トップ
  • 地球発
  • マネー
  • ライフスタイル
  • 極める
  • からだプラス
  • エンタメ

記事を印刷
  • バックナンバー

ひとインタビュー思い立って実現した語学留学 20代では思いつかなかった挑戦 第五十九回 萬田久子さん

  • 縦書きスタイルで読む
  • ページ1
  • ページ2

いつでも女優という意識

――デビュー以来、女優として第一線で活躍し続けていますね

出産前は、ソムリエなど他の職業もいいんじゃないかとか考えたりしていましたが、今はもう完全に公私とも一体化して、家でも「女優」と呼ばれています。それに「はい」と素直に返事している私も私ですが(笑い)。でも、それだけ女優という仕事と、素の自分をかけ離して考えられないぐらいになっているということ。たぶん、たとえ女優を辞めても気持ちの上では永遠に女優のままなんじゃないかな、って思うほど。

――女優という職業の魅力は

何でしょうね。「何か」に向かっていけるのが楽しいんでしょうね、きっと。それと、もともと目立ちたがり屋で人に見ていてほしいと思うところがあるんです。そういう意味で女優というのはまさにぴったり。地味にしていても派手に見えるし(笑い)。もし、芸能界へ入っていなかったら、もっと目立つことをしていたかもしれないですよ、私。

――とはいえ、女優は体力や気力、美容などすべてにわたって気を使わなければならない。大変じゃないですか

大変です。風邪はひけないし、食あたりもできない。肌の調子も常に良くしておかなければならない。まわりに絶対迷惑をかけてはいけないと思っているので、明日仕事があると思うと、どんなに心が痛く、つらいことがあっても良質の睡眠をとり、食欲がなくてもちゃんと食べるようにしています。で、現場に入ると、他のことは一切忘れて集中します。でもそういう大変さ、ストイックさすべてひっくるめて、女優の在り方、生き方が好きなんだと思います。

――逆に、それだけの意識がないとプロとは言えない世界ですね

一昨年母を亡くしたのですが、その母が生前、私が「風邪をひくなんてプロ失格」とか頑張りすぎると必ず、「人間なんやから風邪ひくのは当たり前やないか」と言ってくれたりしたんです。女優であろうとするがゆえ、ふつうの人とはちょっと違うベクトルで、自分を無理にコントロールしようとする私をニュートラルな感覚に戻してくれたのが母でした。女優とはいえ、まずは一人の人間であることも忘れちゃいけないんですよね、本当は。

――お母さまは大きな存在だった

毎日話し、けんかし、文句を言い合ってきました。彼女との会話でバランスを取れていた時期がずいぶん長かった気がします。今は代わりに彼(パートナー)や息子に話しかけていますが、なかなか母の代わりにはならないかな。思えば、そろそろ自分で自分をニュートラルにする術(すべ)を身につけなければという気持ちが、留学というアクションにつながったのかもしれませんね。

もっと本音で生きたい50代

――今年、いよいよ50歳ですね

とても楽しみです。今以上にざっくばらんに何でもオープンに話すようになっちゃうかも。女優という仕事を20代からずっと楽しみながらも一生懸命やってきた。今は以前ほどがむしゃらではないかもしれない。でもその分、年齢相応の見極めを持ちつつ、さらに女優という仕事を楽しみながら続けていきたいです。あとは20代では思いもつかなかった大胆なことにも挑戦してみたい。

――女性としては、どんなふうに年を重ねたいと

シンプルに生きたい。以前よりはかなり無駄が省けるようになったんですが、けっこう何でもためこむ性格で。先日も帽子があまりにも増えたので、オブジェのツリーを作ったりして徹底的に整理したのですが、今度は片づけすぎて、その日どうしてもかぶりたかった帽子が見つからなかった(笑い)。どこかで一度自分の持ち物をリセットしたいと思っているのですが、なかなか。しかも、買い物も好きなのでモノは増えるばかり。バック一つで身軽に海外へ行ける女性ってステキ!と思って、今回の留学では実践したものの、帰りは二つになっていたし(笑い)。どうしたら無駄のないシンプル生活を実現できるのか? でも、もしかして50、60代になっても同じようなことを言っているかもしれないですね、私。

(写真)萬田久子さん3つの質問
質問1
これまでの人生で最大の買い物(投資)は何ですか?

女優という職業。人生、生活など自分のすべてが、女優として生きるための投資になっている気がします。

質問2
こだわりがある、という生き方をしていると思う人を挙げてください

ニコル(NICOLE)の松田光弘さん、高田賢三さん、花井幸子さん、コシノジュンコさんといった、ファッション業界の先駆者ともいうべき人々。おつき合いがあって、一緒に旅行したこともあったのですが、とにかく生活に対するこだわりがステキ。食事のたびに洋服を着替えたりして、すごく楽しんでいるんです。本当に衣食住を愛していて、そばにいてその姿を見ているだけで楽しいし、若いころはそれがとても勉強になりました。

質問3
人生に影響を与えた本は?

安井かずみさんの著書「キッチン&ベッド」。ちょうど大阪から東京へ上京し、一人暮らしを始めたときに読みました。都会的でスタイリッシュな加藤和彦さんとの生活が描かれた、とても幸せな気持ちになれる本で、私も青山あたりに住みたい! そんな夢を与えてくれた一冊です。

アンケート 今回のインタビューについて皆様の「声」をお聞かせください。

前のページへ
画面トップへ

※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Netscape7.0以上、Firefox 1.0以上、Macintosh Safari 1.0以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。