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クラシックの神髄、父にたたき込まれて

宮本笑里(えみり)さんの紹介には、必ず「父は世界的オーボエ奏者として活躍した宮本文昭さん」といった枕ことばが添えられる。しかし、その実力は折り紙つき。過去にリリースした2枚のアルバムはいずれもクラシックでは異例の大ヒット。新人離れした情感あふれる表現力にはすでに確立した評価を得ている。今年3月には初めてポップスに挑戦したミニアルバムもリリース。才色兼備のバイオリニストとしてクラシックの枠を超えた活躍が期待されている。そんな彼女の素顔に迫った。
(取材・文/井上理江 写真/小山昭人)

――バイオリンを習い始めたのは

7歳の時です。ドイツから帰国して小学校へ入ったら、周りがみんな習い事をしていました。私も何か始めたいと思い、近くの音楽教室で一番優しそうだった先生が教えていたバイオリンを選びました。最初は趣味で続けていければいいかなと思っていたので、練習も気が向いた時にするぐらいでした。

――ところが中学生になった時、父である宮本文昭さんが「趣味ならやめなさい。本気でやるならもっと真剣になりなさい」と

中途半端に音楽を続けていくと、「あの時、本気でやっておけばよかった」と絶対後悔することになるから、と。クラシックの世界の厳しさを熟知していたこともあったと思います。それと、バイオリンは非常に高価な楽器で、趣味程度の感覚ならやってほしくないということも本音としてあったようです。

――でも、やめなかったのはなぜ

「やめろ!」と言われた時、自分からバイオリンを取ったら何も残らないと気づいたからです。趣味で始めて遊び半分のつもりだったのですが、想像以上にバイオリンが大きな存在になっていた。自分を表現したり気持ちを伝えたりする手段として私の一部になっていたんです。そんなバイオリンを手放すことはできない。だとしたら、これはもう本気でやるしかないと覚悟を決めました。

(写真)宮本笑里さんプロフィール

1983年東京都生まれ。7歳でバイオリンを始め、14歳でドイツ学生音楽コンクールデュッセルドルフ第1位入賞。東京音楽大学を経て桐朋学園ディプロマーコース入学。デビューまでの間、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、NHK交響楽団、東京都交響楽団定期公演などに参加。フジテレビ系ドラマ「のだめカンタービレ」に出演し、演奏指導も担当。2007年7月、アルバム「smile」でCDデビュー。その年の10月にはソロコンサートデビューも果たす。08年TBS系テレビ番組「THE世界遺産」のテーマ曲を収録したセカンドアルバム「tears」をリリース。リラクシングコンピレーションCDの元祖「image」の最新作「image8」(09年2月4日発売)にも参加。3月18日には最新アルバム「break」(CD+DVD)をリリース。これまでのクラシックの域を超え、ポップミュージックに挑戦し話題を呼んでいる。父は、元世界的なオーボエ奏者で現在は音楽家として幅広く活躍している宮本文昭さんである。

宮本笑里さんオフィシャルブログ
「笑里とヴァイオリンと○○?」
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