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追跡!フロントランナー

信念と自らの行動力を信じて、各界で疾走する「フロントランナー」たちに迫ります。
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第八回 九九プラス社長 深堀高巨(ふかほり・たかひろ)さん 〜生鮮野菜を99円で売る常識破りの商才〜

beフロントランナーロゴbeフロントランナー 2005年11月26日付け紙面から
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生鮮野菜を99円で売る常識破りの商才

新店舗のオープン当日、店頭に山積みされた旬の白菜を手に、「実が詰まっていて、いいできだ」=東京都江東区で

市況に左右され利幅も薄い野菜を、毎日99円で売れるわけがない。そんな常識を「SHOP99」は覆した。

コンビニ程度の広さの店舗には、税抜き99円の均一価格で365日24時間、野菜や果物、肉、冷凍魚、総菜から文房具などの雑貨、下着やネクタイまで約4千品目がびっしり。

「日ごろ欠かせない定番品を偏りなくそろえてあります」

豊富な品ぞろえを武器に、従来のコンビニが手薄だった主婦層も取り込んだ。いつも開いているコンビニの利便性、生鮮もあるスーパー、均一価格の100円ショップの利点を融合した「生鮮100円コンビニ」という新分野を切り開いた。

「適量小分け・簡便性」に特化した商品づくりが躍進のカギだ。「スーパーの生鮮品は安いけれど、一人暮らしや少人数家族には量が多くてむだになり、結局割高感が残るでしょ」

キュウリは2本で1パック、大根は半分、サンマは骨を抜いて冷凍の焼き魚に。こんな発想が「必要な分量を安く使いやすく」という主婦や、単身世帯のニーズをすくい上げた。

生鮮品の野菜や果物を均一価格にするために磨いた独自のノウハウが強み。価格変動を吸収するため、畑ごと買い取り、仕入れ値を抑えて原価を安定させる。形が悪く店に出せないものは、農家の人に浅漬けやカット野菜などに加工してもらう。契約農家は国内、アジアなどに約350軒。青果全体の仕入れ量の約6割を占める。

実家は長崎県の肉屋だったが、「男は中央で勝負」と東京の大学に進学。会社勤めをするつもりだった学生は、アルバイト先の青果店社長の「スーパーをつくる」という夢に共感する。80年、親兄弟の反対を押し切り、そのまま就職した。

スーパー開業にこぎ着けた後、96年に今の店の前身となる99円均一の店を立ち上げた。米国視察で偶然立ち寄った1ドルショップがヒントだったが、業績は振るわない。その打開策が安定仕入れの野菜だった。00年に独立、今の会社を設立した。

10月下旬、東京都江東区に710店目が開店。約40坪の小空間が熱気に包まれていた。

「これが99円。驚きよね」。主婦らの声が聞こえる。その手には、鍋用のカット野菜セットや、2リットル入り天然水、切り分けた冷凍のしめさば……。そんな中、「厳しい指摘でもお客さんが一番正直」と、耳に神経を集中して歩き回る。

「売り上げは?」「この商品、売り場変えろ」。社員に質問し、指示をする様子は熱い。「何事にも動じず夢物語を信じ切れる男」と、秘めた情熱に周囲も信頼を寄せる。

「本当は内向的で、人と接するのも苦手。ストレスで太っちゃう」という熱血漢は、「ドラえもん」好き。「どこでも何でも99円で売りたい」と笑った。

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