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追跡!フロントランナー

信念と自らの行動力を信じて、各界で疾走する「フロントランナー」たちに迫ります。
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第二十二回 伊賀の里モクモク手づくりファーム 木村修(きむら・おさむ)さん、吉田修(よしだ・おさむ)さん 〜伊賀の里から全国の農業を元気にする〜

beフロントランナーロゴbeフロントランナー 2006年12月16日付け紙面から
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転機
退任の緊急動議を超えて固めた結束

毎週土曜の朝礼。それぞれの夢を追求するスタッフが集う。「みんな大切な仲間やでね」と木村さん(左)=三重県伊賀市で

ようやく事業が軌道に乗った創業4年目、事件が起きた。

総会の前日、理事会は紛糾していた。

この年、世帯主の死去などで数軒が養豚をやめた。「現役を退いたら、組合員株を返上して退会」。このルールをもとに、木村さんと吉田さんが退会を促すと、養豚家が反発した。

当時、農業に携わる組合員が全体の半分以下という農業組合は珍しくなかった。だが、本気で農業の将来を考える人が減れば、中途半端になる。「気持ちはわかる。でもルールだから」。説得は物別れに終わった。

翌日の総会で突然、緊急動議が出された。「現執行部は退任。木村と吉田の両名は従業員とする」。組合員は、養豚家の方が多い。動議は通った。

「そんなバカな!」。温厚な木村さんが机をたたき、2人は席を立った。

事務所に戻ると、15人の従業員に事情を話した。

「従業員で残れと言われたが、不信任を受けたわけやから、辞める。君らは、残るかどうか自由に決めたらいい」

従業員は「それなら私らも辞めます」と、連名の辞表を書き始めた。「一生懸命やってやっと軌道に乗ってきたのに、なんで分かってくれへんのやろ」とみんな涙ながらに言った。

2人は翌日、養豚家の理事に従業員の辞表を見せた。

「えらいことしてしもうた」。今度は理事が泣き出した。結局、執行部退陣は撤回。元の体制で再出発することに。

吉田さんは振り返る。「組合は出資者のものという意識が強かった養豚家が、組合のために汗を流す従業員も、立場は違っても平等だということを初めて分かってくれた」

組合員の意思統一をはかるため、おいしさと安心の両立や地域活性化などをうたう「七つのテーゼ」を作り、最後に「協同的精神を最優先し、民主的ルールに基づいた事業運営を行います」とうたった。

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