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beロゴ2009年8月22日付紙面から
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科学的に見つける目安になれば

――新たに出版された「Why Him? Why Her?」(09年10月に日本訳版「『運命の人』は脳内ホルモンで決まる!」が講談社から発売)で示した四つの性格タイプ、「冒険型」「建設型」「指導型」「交渉型」はどのように分類したのですか。

脳内にある化学物質の中で、特にドーパミン、セロトニン、テストステロン、エストロゲンに注目しました。

冒険型は脳内のドーパミンが多く、リスクを恐れず冒険を好み、好奇心が強くて積極的。一方、建設型はセロトニンが多く、伝統的で落ち着いていて、家族に愛着を感じます。指導型はテストステロン値が高い。大胆で独創的、意志が強く率直で、発想が豊か。交渉型はエストロゲンです。全体像を描いて長期的な計画を立てられ、社交性や言語感覚に優れている。

30年にわたる研究の蓄積や脳内スキャンなどを使って得られた米国の2万8千人の行動特性、日本を含む世界34カ国500万人のマッチ・ドットコム会員の統計データなどを併せて分析した結果です。質問に答えることで、自分がどのタイプに属するかがわかる診断テストも編み出しました。

対談で「草食系男子」について「女性は昔から肉食系。うまく隠していただけ」=東京・渋谷

――どの人も4パターンに分けられるものでしょうか。

単純に分類するわけではありません。どの人も四つの要素は持っています。重要なのは、それがどのようなバランスかということ。最も顕著に表れているものを「主」、2番目に数値が高く出るものを「副」として考えることで、その人の行動やものの考え方の傾向がある程度わかってきます。

――どのタイプと、どのタイプが相性ぴったり、ということはわかるのですか。

いい相性、悪い相性というのがあるとは考えていません。ただ、ひかれやすいタイプがあるという結果は出ています。例えば、冒険型と建設型の人はそれぞれ、自分と似たような人を好ましく思う傾向がみられます。一方で、交渉型は指導型に、指導型は交渉型により魅力を感じるようです。従来の社会的、経済的な背景だけでなく、科学的な面からも自分と相性のよい相手を見つける目安になればいいですね。王子様のはずと思って、多くのカエルにキスしないでも済むように(笑)。

――どうして人類学の道に進んだのですか。

私は一卵性双生児として生まれました。物心がついてから、みんなが同じことを聞く。「同じ食べ物が好きなの?」「同じ人を好きになるの?」「やっぱり同じ遊びが好き?」って。それが人間性に興味を持つきっかけ。大学に入って、その答えをくれる人類学に出会ったのです。

――何のために私たちは人を好きになるんでしょう?

人類は交配と生殖のために三つの脳内システムを進化させてきたと考えています。それは「恋愛」「性欲」「愛着」です。恋愛はどきどきして、相手のこと以外、目に入らなくなる高揚感をもたらします。これに対して性欲は、ほぼどんな相手でも関係を結べる脳システム。そして愛着は長い間付き合っている相手に抱く、落ち着いた感情。特に「恋愛」と「性欲」は混同しやすいですが、全く別のシステムです。「私たち人類はだれとでもセックスはできるが、一度に複数に恋する能力はない」と考えています。

――結婚の経験は?

23歳で結婚して24歳で離婚しました(笑)。その後、ジャーナリストだったパートナーと34歳のときに知り合い、30年間を共に過ごしました。結婚という形は取りませんでしたが、私たちはとてもすばらしい関係をつくりました。彼ほど知性を備えた男性を私はほかに知りません。5月に84歳で亡くなりました。

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