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beロゴ2009年12月26日付紙面から
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結果を出す

――スウェーデン式介護のショーウインドーですね。

認知症になったら私はこんなところで暮らしたい、と思う施設にしました。理想を語っても、結果を見せなければ世の中は納得してくれません。日本の制度の枠の中で結果を出すには、資金力があり理念に共感してくれる企業と組み、自治体と良好な関係を持つことが必要です。ダイニチの六井元一社長は早くからスウェーデン式が日本に必要だと考え、理念に賛同してくれました。浦安市も福祉を政策の重点に置き、密接に連携しています。志の高いスタッフが集まり、こんないい条件が整った施設はないと思っています。

――入居一時金1880万円は高くはありませんか。

他のホームに比べ価格は低めに抑えています。介護はマンパワーの塊です。ここにはスウェーデン式ケアの研修施設もあり、デイサービスなど現場でスタッフが鍛えられています。入居者3人に職員2人が配置され、基準を上回る人手をかけています。サービス水準に自信はありますが、豪華さは誇らず、普通の生活とおいしい食事を心がけています。

――日本では「中福祉・中負担でいい」という考えもあります。

「中途半端」と言っているようなもの。そんな言い方をする国はありません。福祉社会は活力が落ちるというのは迷信です。スウェーデンは成長率も高いし、競争も盛んです。福祉と教育に力を入れた結果、安心できる社会になり、個性的なビジネスが生まれています。税金が高いと金持ちが逃げ出すというのもウソです。かつて何人かいて話題になりましたが、また戻っています。税金が高くても居心地がいい。

問題は何にカネを使うかです。人口が少ない国だから可能だというのも誤解です。政府が福祉にカジを切ったとき、同時に地方分権を進めました。教育と福祉は自治体の仕事。税金がどう使われているか、市民に分かるようになっています。高福祉・高負担は政治が信用されていることの表れだと思います。

コラム - チェックポイント

気配り=オムソーリの人

NPO法人コミュニティ・ケア・ネットワーク代表の廉隅(かどすみ)紀明さんは、かつて高級老人ホームに携わっていたが、「豪華でも社会から隔絶した施設は息苦しい」と、東京・大森で中古マンションを改装した老人ホームに取り組んでいた。そこにグスタフさんが調査に訪れた。「澄んだ目が印象的で、正直な人だなと感じた。その通りの真っすぐな男です」と言う。「日本とスウェーデンをつなぐ貴重な人材。企画力があり、自分から動く」。舞浜倶楽部に紹介したのが廉隅さんだ。

スウェーデン福祉研究所を立ち上げたときの同僚、大橋原子(もとこ)さんは「感激屋さんですね。心に響くと熱くなって一直線に走り出す。認知症ケアがこれだけ広まったのもグスタフの力があったから」。

スウェーデンの福祉政策を研究する東京経済大の西下彰俊教授は「絶妙なバランス感覚の持ち主。スウェーデンで心配りや気配りをオムソーリと言うが、彼はミスター・オムソーリ」。指導教授が同じという縁で講義やコンパに誘った。ゼミ生の評価は「日本人より日本の福祉に詳しく、演歌と剣道がうまいスウェーデン人」だったという。

(山田厚史)

(更新日:2010年08月17日)

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