
6月22日〜28日にかけて、難民を助ける会が地雷対策活動を行うアフリカのスーダンを視察してきました。スーダンは、21年間におよぶ内戦が2005年1月に終わりましたが、帰還をはじめた難民や国内避難民の数は400万人以上ともいわれ、インフラや教育の整備など祖国再建への課題はまだまだ山積みしていました。
―帰国して今でも考える出来事があります。―
それはハルツーム市内で、車に乗り信号待ちをしていた時の事です。「マネー」と言って、5〜6歳くらいでしょうか、ボロボロの服にやせた右腕のない少年がすっと車の脇にやってきたのです。私は、とっさのことで何もしてあげることができませんでした。今でもその少年の顔は鮮明に覚えています。あの時ほんの少しでも与えることができたら…。
彼の顔を思い出す度、私はいろいろと彼のことを思うんです。彼が満足のいく食事をとった日はあるのだろうか? 人の命の終わりは誰もわかりませんから、この一瞬だけでも彼が満足のいく食事をとれるのならば私は嬉しいと・・・。
滞在中にこんな話も耳にしました。内戦中に生まれた子は、難民キャンプで育ち10年もたつそうです。ここは支援物資があるので、食に困った事はないと話していました。働かずに手に入ってしまうと、自らの手で働く行為ができにくくなってしまうという現状もあるのでは・・・? 与えることがいいとは限らないのかもしれないのかなぁ??? 今でも少年を思うたび考えますがわかりません。皆さんはどう思いますか?
ただ、1日も早く物乞いをする少年達のいない平和な国になって欲しい。そう願っています。
(2007.07.30)

谷川 真理(たにがわ・まり)
福岡市生まれ。91年に東京国際女子マラソン、94年にパリ国際マラソンで優勝。92年に都民文化栄誉賞と朝日スポーツ賞等を受賞。現在はタレントとしても活躍中。趣味は料理。2002年にハイテクスポーツ塾を開校。夢は「1億2千万人総ランナー」。流通経済大学スポーツ健康科学部客員教授。

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