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「どらく編集委員」通信

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応援歌の極み どらく編集委員 荒俣 宏さん

「ロッキー・ザ・ファイナル」を観(み)てきた。老年に達して、奥さんに先立たれ、息子からも疎んじられ、といって昔の名声を汚すわけにも行かず…人生の行き場を失ったロッキーだが、今回はなんだか自分のためにではなく、団塊世代ことベビーブーマーの応援歌として、無謀なエキジビション・ファイトに挑む。あいかわらずのノーガードの殴りあいに、極めた人の心意気を見た。

スタローンは30年前、自作のシナリオを売り込んで超低予算の映画を監督主演した。これが「ロッキー」第一作だったが、今回は6作目。思えば団塊世代は、学生時代の「あしたのジョー」、社会人になってからの「ロッキー」と、いつもボクサー物語を応援歌にして歩んできた。ジョーは最後に<真っ白>になって燃えつきたけれど、ロッキーは定年後もまだがんばっている。ネバーギブアップだから、まだ極めてはいないらしい。その証拠に、スタローンは「ランボー」の新作を撮っているらしいのだ。この調子だと、「ロッキー・ザ・ファイナル―2」も観られるな、きっと。

(2007.03.26)

荒俣 宏

プロフィール

荒俣 宏 (あらまた・ひろし)

1947年生まれ。慶応大法学部卒。博物学者であり、小説家・翻訳家。「世界大博物図鑑 第2巻 魚類」でサントリー学芸賞。ビブロマニア(書籍蒐集マニア)としても有名。ベストセラー「ダ・ヴィンチ・コード」の解説を務めた。

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