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今年もそろそろ、我が家の芝生が鮮やかな緑色を取り戻す季節になった。というと、なんだか広大な庭を持つ豪邸のような印象だが、実際は屋上に猫の額ほどのこぢんまりとした芝のスペースがあるだけだ。
寒い季節は冬眠していて茶色に変色してしまっていた芝生が、この時期みるみる間に色鮮やかになっていく様を見ると、春を実感する。もっぱらその芝生をエンジョイしているのは、うちの3匹の犬たちと、どこからともなくやってくる小鳥たちだ。朝方、うるさいほどの鳥の声で目を覚ますのだが、屋上をのぞくと、そこでは小鳥たちの集会が開かれている。何かをついばんだり、ピーピー鳴いたりなんだか楽しそう。その小鳥たちの置き土産なのか、植えてもいないのに時たまパンジーがきれいに咲いていたりする。
とここまででは、芝生って素晴らしいの一言なのだが、そんな人生甘くない。いつも雑草がなくまるで、ゴルフ場の「グリーン」のように保つには、計り知れない労力が必要なのだ。夏は1週間でめきめき伸びてしまい「ブッシュ」のような状態に。雑草もよく育つものだから、放っておくとすぐさま「ラフ」化してしまう。当たり前だが屋上は日当たり抜群すぎるので、手入れをするほうも汗だくで日焼けもシャレにならない。最初の1年間は自分たちで芝刈り機を駆使して手入れをしていたのだが、現実を知ってからは自前をあきらめ、専門業者に委託することにした。お金はかかるが、懸命賢明の判断だったと、夏が来るたびに思う。
アメリカでは芝生が手入れされていないと地域の方々からクレームがつくというし、我が家も「なんかあそこの家、最近荒れてきたわねぇ」などと言われないように目を光らせておかなければ。それでなくても、ただでさえ「緑が育てられない女」と夫から揶揄(やゆ)されている私である。確かに、いただいたオリーブの木を枯らし、買って来た2代目もまた枯らし、共に近所のお花屋さんに復活させていただいた経験があるので、反論できない。
せめて屋上の芝生だけは死守しなければ。この際、他人任せでもとにかく保ことが先決。さぁ、業者に電話しようっと。
夫が香川土産に買って来たここの讃岐うどんがまぁ美味しいこと。本場もんのコシは違うなぁ。主流の「ぶっかけ」にも食べ方の流儀はいろいろあるようで、熱いうどんに熱いだしの「あつあつ」、冷たいうどんに熱いだしの「ひやあつ」、冷たいうどんに冷たいだしの「ひやひや」の3種類があるという。
「ひやひや」の上に、ねぎ、しょうが、ごま、天かすなどをのせ、温泉卵をつるんと滑らせれば、もう極上のごちそうに。連日この「温玉ぶっかけうどん」にはまり、これは取り寄せなければとオーダーしたのだが、3週間待ちという大人気ぶり。届いたら、今度は「ひやあつ」で食べてみようか、と今から楽しみにしている。

(2012.04.26)
八塩 圭子(やしお・けいこ)
テレビ東京アナウンサーとして「出没!アド街ック天国」などを担当後、2003年からフリー。TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ!」コメンテーター、J-WAVE「JAM THE WORLD」ナビゲーター、連載執筆など活動を広げている。09年4月から学習院大学経済学部特別客員教授。趣味はオペラ鑑賞、お酒(利酒師)、犬など。
八塩圭子さんのオフィシャルWEBサイトはこちらhttp://www.keikoyashio.com/

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