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ライフスタイルを彩るツールはいろいろありますが、今回はそのひとつ、「音楽」のお話をいたしましょう。
わたくしはクラシック、ライトジャズ、ロック、懐かしいグループサウンズやフォークソングと、どんなジャンルの音楽も大好きです。ビートルズ? もちろん! モーツァルトにバッハ? もちろん! とくに軽やかなモーツァルトのピアノコンチェルトやバイオリンコンチェルトはお気に入りのアイテムです。
音とはたんなるメロディーではなく、こころに響く「ことば」だと考えています。10年くらい前から、枕元にCDプレイヤーをおき、寝る前にはかならず音楽に耳を傾けています。こころが落ちつくアロマテラピーと同様の効果があるので、みなさんにもお勧めです。
わたくしは不眠症に悩まされた時期がありました。体は寝ているのに、神経が起きている状態。不眠が続くと仕事にも差し障りがでてきたものです。米国在住のカウンセラーの友人からもいろいろアドバイスをもらい、自分でコントロールできるようになりました。その良い状態を保つために必要なのが音楽なのです。
みなさんは音楽の源である心地よい音をお持ちですか? たとえば、朝の台所。包丁が刻むトントンというリズム。ピューッとケトルが吹く声。配膳の際に食器がすれて出すカシャカシャという音。日常の何気ない暮らしの中に溶け込んでいるこうした音の数々は、だれもが気持ちいいと感じるものです。
コーヒーが大好きだった父は、朝一番に起きて新聞を読みながら、自分でいれた一杯を飲むのが一日のはじまりでした。ケトルの吹く声や新聞をめくる音がかすかにわたくしの枕元に聞こえてきて、「あっ、父だ」と気づくのです。もうだいぶ前の記憶ですが、その音は、父の姿とともに今でもわたくしの胸に刻み込まれています。
わたくしにとって懐かしいもうひとつ音は、小さいころに聞いたムッラ(牧師)が唱えるお経です。ドイツやイラン、タイなどいろいろな国で暮らしましたが、定時になるとミナレネット(教会の塔)から幻想的で透き通る声が聞こえてくるのです。どこかにわたくしを引き込んでくれる敬虔(けいけん)な響き。けっして忘れないでしょう。
こころが休まる音を、みなさんも探し出してください。
(2006.11.30)
マリ・クリスティーヌ (Mari Christine)
父の仕事に伴い4歳まで日本、その後ドイツや米国などで暮らす。芸能界での活動とともに、東工大大学院で都市工学を学ぶ。地域社会のあり方や異文化交流を提言する「異文化コミュニケーター」として講演活動などを行う。国連人間居住会議にちなんで生まれた国連ハビタット親善大使も務める。一女一男の母。

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