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先日、11月7日に公開された「ディセント2」というホラー映画の公開記念イベントで、トークショーをしました。その時、スタッフに資料を見せてもらって、とても興味深い現象が起きていることが分かりました。不況の年にはサスペンスやホラー映画が流行ると言われますが、いま、まさにその通りになっているのです。10月に公開されたホラーやサスペンスの作品は、「ウェイブ」、「戦慄迷宮3D」、「ホースメン」、「デビル・ハザード」、「ゾンビランド」があり、11月公開の映画には、「ディセント2」に加えて、「サバイバル・フィールド」、「スペル」、「ソウ6」、「ファイナル・デス・ゲーム」、「実験室KR−13」と、まさに目白押しの状態なのです。
なぜ不況になるとホラー映画が増えるのでしょうか。まず考えられるのが作り手側の要因です。一般のハリウッド映画は、製作費が40億円から50億円かかります。ところが、ホラー映画はその半分から5分の1以下で済むのです。ホラー映画の場合は、大物俳優を使わなくてよいですし、大がかりなセットも要らず、さらに撮影場所を固定できるといった特徴があるからです。
それでいて、ホラー映画は、当たれば大きな配給収入をもたらします。これまでのホラー映画で、最も収益率が高かったのは、1999年に公開されたホラー映画の「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」でしょう。何しろ製作費300万円で、241億円の配給収入を稼ぎだしたのです。配給収入は、製作費の1万倍近くに達しました。製作費の調達が難しくなる不況期に、ホラー映画はまさにうってつけなのです。
もちろん、ホラー映画ブームには、需要側の要因もあります。不況のときには、ラブストーリーやSFを楽しむ心の余裕がなくなります。セレブの生活をみせられても、惨めな気分になるだけです。コメディーでは笑えません。その点、ホラーやサスペンスは、ただ恐怖という感情に身を委ねるだけで、浮世のつらさを忘れることができるのです。
最近楽しいことがちっともないという人は、映画館に出掛けて、ホラー映画で大声をあげてみてはいかがでしょうか。ストレスを発散できること請け合いです。
最近、ガムポットのコレクションを始めました。ガムポットというのは、ガムを入れた円筒形のケースの上にキャラクターが乗っているもので、最近コンビニなどで売られるようになりました。キャラクターは、鉄人28号、R2D2、エヴァンゲリオンなど実に豊富です。昔は貯金箱を集めていましたが、その代わりになりうる新しいアイテムです。

(2009.11.16)
森永 卓郎(もりなが・たくろう)
1957年生まれ。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。80年に東大経済学部を卒業、日本専売公社(現日本たばこ産業)、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て現職。

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