朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト

メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ヘルプ

  • トップ
  • 地球発
  • マネー
  • ライフスタイル
  • 極める
  • からだプラス
  • エンタメ

人生デザイン 定年退職後の新しい人生に役立つ情報をお伝えします。

  • 人生デザインTOPへ

親子の距離は:1

親の婚活:外見・趣味より経済力

30、40代の未婚率が高まり、「結婚難」の時代と言われています。地域や職場で縁結び役になる人も減るなか、子どもの代理としての親同士のお見合いパーティーが各地で盛況です。参加する親の思いとは――。

画像
※クリックすると、拡大します

3月。東京都内のホテルで「親の代理お見合い会」が開かれた。終了後の主催者や参加者への取材から進行状況を再現すると、こんな具合だった。

「黙っていても、周りが結婚をお世話してくれたのは一昔前の話。今は親しかいないのです」

主催する「婚活サポート親の会」代表カウンセラーの松下佳子さんのあいさつに、約100人の親たちはじっと聴き入る。20代後半から40代半ばの未婚の子どもを持つ、50〜70代の親たち。男女比はほぼ半々。首都圏が中心だが、中には東北や九州からも。参加費は1万4800円だ。

あいさつが終わると親たちは、男性と女性でリスト化された子どものプロフィル一覧を見ながら席を立った。持参したわが子の身上書と顔写真を手に、気になる相手の親と話すためだ。

会話のきっかけとなるそのプロフィルには、子の職業▽年齢▽学歴▽住所▽続き柄▽きょうだい▽身長▽体重▽血液型▽結婚歴▽趣味・特技▽相手への希望▽資格▽転勤の可能性の有無の計14項目の欄がある。

資格欄には医師免許に始まり、TOEIC800点、簿記2級、珠算1級、栄養士、図書館司書など、まるで就職面接の書類を思わせる内容がぎっしり。

「でも、資格などをアピールしすぎると、『自分とは合わない』と相手に思わせてしまい、ご縁を逃してしまうこともあるのです」と松下さん。あえて少なく書く人もいるという。

開始から30分もすると、あちらこちらで話し込む親たちの姿が見られるようになった。この日の男性一番人気は30代の歯科医師で、身上書の交換は順番待ちに。また、親の予想を超えた人気で持参した身上書が足りなくなり、急いでコピーを取りに行った人もいた。

会に参加した、30代の派遣社員の娘と同居する都内の母親(62)は、親心を明かす。「娘は仕事は順調ですが、年収は200万円程度。親が元気なうちはいいけれど、非正社員のままキャリアを積んでも、一人で暮らすのは大変。娘は『年下でイケメンがいい』などと言うけれど、共働きでもいいので、生活力のある相手を見つけて欲しい」

別の母親(62)は「娘の職場は休日出勤もあって忙しく、出会いがない状況。相手の親に先に会うのは安心感があって良いのでは」と会の感想を口にした。

職業では男女ともに会社員が多いが、公務員や医師、公認会計士もちらほら。女性は家事手伝いや派遣社員もいる。

「男女の親ともに注目するのはやはり、相手の経済力や安定感です。外見や趣味なども重視される、本人同士のお見合いとの大きな違いです」と松下さん。

プロフィルで「相手への希望」欄に女性側は、「きちんとした職業に就いている方」「可能なら自分より年収の高い方」「生活力のある方」など経済力に関する要望が多いという。

一方の男性側も「正社員の方」「自立している方」「共働き志向の方」などを書く人が少なからずいた。本人の希望に、親の願いが上乗せされている。

主催者の松下さんは教員を16年勤めた後、高校生や企業の従業員向けのカウンセリングを10年担ってきた。相談からは、不安定な経済情勢の中で夫婦や家族関係にきしみが生じている現状が見えた。「不景気で子どもの将来の見通しがたたないという親の不安が高まっている」。その解消にと、昨年から代理お見合いの会を開くようになった。

同業者には入会金や「成婚報酬」を求めるところもあるが、ここは参加費だけ。「かつてご近所や職場にいた、おせっかいおばさんのように、顔の見える関係のなかで縁結びのお手伝いをしたい」という。

これまで3回の開催に参加した親たちは延べ約200人。カップルは20組を超えたが、結婚はこれから。5月30日にも都内で親の会を開く予定だ。

(前田育穂)

(更新日:2010年04月05日)

次のページへ
人生デザインTOPへ

関連ページ

画面トップへ

※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Firefox1.5以上、Macintosh Safari 1.3以上、Firefox1.5以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。