
サバランとは、ラム酒などを加えたシロップに生地をひたして、洋酒の香りを楽しむケーキです。
フランスの美食家で、「美味礼賛」の著者として知られるブリヤ・サバランにちなんで名付けられました。
通常は、卵とバターをたっぷりと使って作る、ブリオッシュと呼ばれる生地をベースにしますが、今回はご家庭でも手軽に作っていただきたいので、フランスパンを使うレシピをご紹介します。
旬のみかんをたっぷりとのせて、アクセントに市販のチョコレートを削って散らしましょう。
みかんは缶詰を使えばさらに手間いらずですが、生のものの皮をむいてのせたほうが、味も香りも断然GOOD!仕上がりがひと味違いますよ。


みかんの果肉を包んでいる薄い袋は「じょうのう膜」といい、ヘスペリジンという微量成分を含んでいます。毛細血管を丈夫にしたり、血圧の上昇を抑えたりする作用があるといわれますので、栄養的には袋ごと食べたほうがいいのですが、サバランにのせるにはきれいに取り除きましょう。
まず、みかんをひと房ずつに分けたら、真っすぐな部分に包丁を当てて切り落とし、側面の袋を除きます。カーブした部分は、包丁の切っ先を使って、そぐようにしながら切り離します。
市販の板チョコは、野菜の皮むきなどに使うピーラーで削ると簡単です。包丁を使うより、薄く細かく削ることができますよ!
←削りチョコレートを作るには、ピーラーで板チョコの側面を削ります。
「みかん」というと、どんなフルーツをイメージしますか。ふつうは、写真のような「温州(うんしゅう)みかん」でしょうか。人によってはカンキツ全体を指すこともあるようです。「みかん類」の定義は、「簡単に皮をむくことができるカンキツの総称」。温州みかん、紀州みかん、ポンカン、アンコールなどが含まれるのですが、「簡単にむくことができる」という定義はちょっとあいまいですね。
温州みかんは、英名では“Satsuma mandarin”です。この “Satsuma”は九州の「薩摩」のこと。“mandarin” マンダリンは、果皮の色から来ています。マンダリンは中国清朝の官吏のことで、彼らはみかん色の服を着ていたというわけです。
温州というのは、中国浙江省の地名です。一時期、原産地は温州と考えられていたので、「温州みかん」と呼ばれ、その名が今も使われています。ところが、中国の温州を調べてみると、日本温州みかんのようなタイプのものはないことがわかりました。そこで、温州みかんの原産地は、原木のある鹿児島県長島とされますが、もともとは、中国からやってきたみかん類から偶然に生まれた種類であろうといわれています。

松田万里子(まつだ・まりこ)
金沢市生まれ。藤本憲一氏に日本料理を、植田絢子氏に洋菓子を学んだ後、ベターホーム協会料理教室で講師を務める。1995年より、自宅で料理教室を主宰。
味には妥協することなく、「どんな方にも、できるだけ作りやすいように」と考えられた料理には定評がある。
著書:「10分でできる! 野菜のおかず」(文化出版局) 「10分でできる! 魚料理」(文化出版局) 「フライパンで切り身魚料理」(文化出版局)ほか。
(更新日:2008年01月10日)
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