「ババコが入りましたよ」と、東京青果の大石富出実さんから連絡をもらい、大田市場に出かけました。
「ババコって面白い名前ですね」
「ババコ」は、原産地が南米アンデス山麓地帯といわれてます。“ババコ”という名前は地元のインディオの言葉らしいですね
エクアドルの「山のパパイヤ」
「今日のババコはニュージーランド産ですが、もともと、ヨーロッパ人が南米に入る前から、エクアドルの高地で作られていたようです。ニュージーランドに導入されたのは、わりあいに新しいですね。現在、ニュージーランドやエクアドルで商業的に栽培され輸出されているほかに、イスラエルや中近東でも栽培されています。カリフォルニアにも少しありますが、ファーマーズマーケットで見かける程度」と大石さん。
今回のババコは380グラム〜440グラム。断面の直径は9センチくらい。いちばん長いところを測ったら20センチくらいありましたが、資料によると、もっと長いものがあって、30〜50センチくらい、重さ1キロ〜2キロになるそうです。
育ちすぎたオクラのような姿ですが、切ってみると5角形。そこで、「スターパパイヤ」、「ペンタゴンフルーツ」とも呼ばれます。ババコの別名は、このほか「シャンパンフルーツ」とか「マウンテンパパイヤ」とか…。「ババコ」という名前では、なんだかよくわからないので、いろんな愛称がつくのでしょう。
「シャンパンフルーツ」という呼び名は、やや発泡性の食味に由来するというのですが、注意して食べてみると、かすかにこれが発泡性ということかな、という感じがしました。
「マウンテンパパイヤ」は文字通り「山のパパイヤ」。ババコは、パパイヤ科パパイヤ属。エクアドルの高度2千メートルの土地で、パパイヤの自然交雑でできたものといわれています。

パパイヤにはたくさんのタネがありますが、ババコにはありません。熟してくると独特の匂いがあたりに漂って、いかにも異国のフルーツ。果肉はジューシーで、なめらかです。ナイフを入れると果汁があふれてきます。実も皮もやわらかく、皮ごと食べられますが、甘いフルーツを食べ慣れている日本人には、酸味が強すぎるかもしれません。生で食べるならジューシーで酸味がさわやかですから、生クリームをかけたり、星の形をいかしてサラダに入れるという手も。ジュースにしてハチミツを加えたり、ジャムにしてもよいといいます。砂糖で煮てタルトやパイにするとトロピカルな香りのスイーツになりそうです。

ラベルには「全体が黄色くなって香りが出てきたら食べごろ」と書いてありますが、これは生で食べる場合。緑のうちは料理に使い、カレーやチャツネに入れるという使い方もあるようです。
「ババコは、アメリカなどでは家の庭に植える木としてもおすすめらしいですね。パパイヤの仲間ではもっとも寒さに強く育てやすいので、ハウスやコンテナーで育てるといいと聞きました。一年に30から60個の実をつけるそうです」。
お話:大石富出実 まとめ:クサマヒサコ
参考図書:『図説・世界のくだもの366日事典』講談社α文庫

←新顔フルーツを紹介してくれる大石富出実さん
東京青果株式会社営業本部副部長

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