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このコーナーでは、“脱!メタボ生活”の助けとなる新商品や話題の商品、メタボに関する調査・研究結果など、耳よりニュースをお届けします。

大豆のチカラでメタボ予防

近年、さまざまな食品や栄養成分がメタボの予防・改善に効果があるのではないかと研究が進められている。今回は、そうした中から、みそやしょうゆ、豆腐、納豆などの原料であり、日本人が古くから食生活に取り入れてきた「大豆」とメタボに関する研究を紹介する。

豆乳とメタボ

日本豆乳協会は、平成19年度委託研究の成果として、近畿大学農学部応用生命化学科の森山達哉准教授による「豆乳の抗肥満・抗メタボリックシンドローム効果に関する研究」を発表した。

この研究では、「牛乳」、「豆乳」、「オーレ(牛乳1:豆乳1)」の3種類の飲料を飲むことで、メタボ対策に効果があるかどうかを検証。

その結果、脂肪率および脂肪肝の発生頻度が最も低く、肝臓での脂肪酸合成酵素(FAS)レベルが低下傾向を示すのが「豆乳」であることが明らかになり、牛乳と比較すると、豆乳はメタボの改善効果が期待できることが分かったという。

大豆から生まれる豆乳は、栄養バランスにすぐれた飲料。特に、良質の植物性たんぱく質が豊富で、人間が体内では合成できない8種類の必須アミノ酸がすべて含まれている。ナトリウムを排出させ血圧を安定させる働きのあるカリウムや、心臓や血管などの働きを調整するマグネシウムなど、現代人に不足しがちな各種ミネラルも豊富。また、豆乳に含まれるレシチンやサポニンという成分には、コレステロールを低下させる作用があるといわれ、イソフラボンは骨粗鬆症(こつそしょうしょう)やがんの予防に効果が期待されている。

日本豆乳協会では、こうした特徴を持つ豆乳を、そのまま飲むだけではなく、日々の料理にも活用してほしいと、スープやグラタン、おかゆなど、豆乳を使ったレシピの提案も行っている。

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プレーンなものから、飲みやすくするためコーヒーなどのフレーバーを加えたものまで、さまざまなタイプが市販されている

大豆たんぱくとメタボ

「大豆たんぱく」とは、大豆に豊富に含まれるたんぱく質だけを抽出したもの。消費者が直接スーパーなどで購入するものではないが、ハム、ソーセージ、ちくわなどの練り製品、各種総菜、菓子、飲料、健康食品など、身近な加工食品の原料として幅広く利用されている。

近年、この「大豆たんぱく」に、がん予防や心臓病予防、メタボの予防と改善、ウエートコントロールなど、さまざまな健康効果があるとして注目が集まっており、「大豆たん白健康情報センター」が各種研究成果をとりまとめている。これまでに「大豆たん白健康情報センター」が発表した、メタボの予防・改善効果に関する研究は次の通り。

◆大豆たんぱくが血中コレステロール値を下げる

食事に含まれる動物性たんぱく質の代わりに大豆たんぱく質を摂取すると、総コレステロール値が明らかに低下することが分かった。特に、「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールが低下し、「善玉」のHDLコレステロールの値には変化が見られなかった。

◆大豆たんぱくに含まれるβ-コングリシニンが中性脂肪を低減

大豆たんぱく質の主要構成要素である「β−コングリシニン」に、体内にとりいれた油脂を完全には消化せず、一部を未消化で体外へ排出する作用や、肝臓内の中性脂肪を血中へ運び出す機能を低下させる作用があることが分かった。「β−コングリシニン」を含むクッキー状のスナックを2週間摂取するというヒトに対する実験でも、13名中9名に血中の中性脂肪の低下が認められたという。

◆大豆たんぱくがアディポネクチンを上昇させる

「アディポネクチン」は、脂肪細胞から分泌される生理活性物質のひとつで、糖尿病、高脂血症、高血圧、動脈硬化、がんを予防するほか、血中濃度が低いと、血糖値の上昇を抑えるインスリンの働きが悪くなるといわれている。肥満マウスに大豆たんぱく食とカゼイン(乳たんぱくの一種)食を与えた実験で、大豆たんぱくにアディポネクチンを上げる作用のあることが分かった。

◆大豆が血圧を下げる

閉経後の女性を対象に、大豆を含まない健康的な食事にいり大豆を加えたものを8週間食べてもらったところ、もともと血圧が高い人の場合、最高血圧・最低血圧ともに約10ポイントの低下が見られた。また、別の研究では、1日2杯の豆乳を3週間飲み続けてもらったところ、最高血圧が155.0mmHgから136.6mmHgへと有意に低下した。比較として、同量の牛乳を飲んだ群には、血圧に変化は認められなかったという。

関連サイト

日本豆乳協会 http://www.tounyu.jp/
大豆たん白健康情報センター http://www.daizutanpaku.jp/index.html

大豆の良質たんぱくは、身体に不可欠な栄養素

細かな機能については分からなくても、「大豆が身体にいい」という漠然としたイメージは、日本人なら誰しももっていますよね。

大豆は、全重量のおよそ3〜4割が良質の植物性たんぱく質です。たんぱく質というのは、私たちの身体を作るのに欠かせない大切な栄養素。内臓も筋肉も、皮膚も髪の毛もつめも、すべてたんぱく質を原料にできています。また、血液や神経伝達物質、免疫の抗体、遺伝子などにもなり、エネルギーとしても利用されているのです。

たんぱく質は肉や魚、卵、牛乳、チーズなどに多く含まれています。ただし、これらから摂取する場合、コレステロールや脂質も気になりますので、メタボ対策を進めていらっしゃる方は、大豆や大豆製品などから、たんぱく質を補給することを心がけるとよいのではないかと思います。

大豆たんぱくのさまざまな健康効果のうち、コレステロールを低下させる機能についてはすでに広く知られており、豆乳やヨーグルト、「大豆からあげ」といった商品が、特定保健用食品として販売されています。

(管理栄養士 宗像 伸子)

監修者プロフィール

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宗像 伸子(むなかた・のぶこ)

(有)ヘルスプランニング・ムナカタ主宰。女子栄養短期大学専攻科卒、管理栄養士。

山王病院、半蔵門病院栄養部に長年勤務。帝国クリニック栄養コンサルタントや、三井住友銀行大手町健康開発センター栄養コンサルタントなども務める。栄養改善、栄養指導などの功績が認められ、平成6年度(財)国民栄養協会の「有本邦太郎賞」を受賞。現在も正しい食生活のあり方を中心に、それぞれのニーズに合わせて全国各地で講演活動を行っている。

主な著書に、『メタボリック症候群は野菜パワーで治す』(講談社)、『健康でいるための栄養のとり方』(小学館)、『メタボリックシンドロームを食事で解消!』(グラフ社)など多数。

宗像伸子のホームページ 宗像伸子のヘルシークッキング

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