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このコーナーでは、“脱!メタボ生活”の助けとなる新商品や話題の商品、メタボに関する調査・研究結果など、耳よりニュースをお届けします。
カリフォルニアくるみ協会は、くるみの栄養と健康効果について、さまざまな情報提供を行っている。
その中で、近年特に注目されているのは、動脈硬化の予防や、高コレステロール血症の改善といったメタボ予防作用だ。
動脈硬化の予防作用については、高コレステロール血症と診断されている男女21名に、1日当たり8〜13個のくるみを4週間摂取してもらったところ、頸動脈(けいどうみゃく)の内皮依存性血管拡張性(EDV)が有意に改善されたとの報告がある。
また、日本人の健康な男女40名に、くるみ含有食(1 日当たり43〜57グラムのくるみに相当)を4週間摂取してもらい、血中コレステロール値を測定。その結果、特に女性において、顕著な低下がみられたという。
このほか、中性脂肪や血糖値の上昇を抑制する作用についても効果が期待できるとの研究結果が各種公表されている。
2008年12月に発表されたスペインのルビラ・イ・ビルジリ大学、サラス・サルドバ博士の研究では、地中海食に、3種類のナッツ(主にくるみ)を加えた食事が、メタボリスクを削減する効果があるとの報告がなされた。地中海食とは、スペインやイタリア、ギリシャなどの地域で日常的に食べられている食事で、オリーブオイル、野菜、魚介類などが多いのが特徴。昔ながらの和食と並び、ヘルシーなことで知られている。
サラス・サルドバ博士の研究は、55〜80歳の男女1,224人を、地中海食に加え、週1リットルのバージンオリーブオイルを摂取する「地中海食+VOO群」、1日30グラムのミックスナッツ(うち半分がくるみ)を摂取する「地中海食+ナッツ群」、低脂肪の「コントロール群」の3つの群に分け、1年後に影響を調査。その結果、開始時には、参加者の61.4%がメタボだったのが、1年後には、地中海食+VOO群で6.7%、地中海食+ナッツ群で13.7%、コントロール群で2.0%有病率が低下したという。
地中海食が健康にいいのは、オリーブオイルに豊富に含まれる不飽和脂肪酸のひとつ、オレイン酸(オメガ9脂肪酸)の効用だと考えられている。オレイン酸は酸化しにくいため、血栓ができるのを防ぎ、動脈硬化や心臓病を予防するといわれている。
くるみも不飽和脂肪酸を豊富に含む食材。くるみに含まれる不飽和脂肪酸は、αリノレン酸といい、オメガ3(n−3系)脂肪酸のひとつ。いわし、さんまなどの青魚に多いEPA、DHAの仲間だ。オメガ3脂肪酸には、LDL(悪玉)コレステロールを下げHDL(善玉)コレステロールを増やす働きがあり、その結果として動脈硬化を予防。血液サラサラ効果や、脳卒中などの抑制効果もあることが知られている。くるみは、このオメガ3脂肪酸を、ナッツ類の中で最も多く含んでいる。
統計:米国農務省(USDA)
| カリフォルニア くるみ協会 | http://www.californiakurumi.jp/ |
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くるみなどのナッツ類は、かつて、「食べると太る」と敬遠されていたこともありました。くるみの場合、栄養素の約65%は脂質ですから、当然、カロリーも高くなります。
ところが、1990年代の半ば頃から、くるみに含まれる脂質は、健康効果の高い良質な不飽和脂肪酸であり、コレステロール値はゼロ、ということが広く知られるようになりました。ビタミンB1、ビタミンE、カルシウム、鉄分、食物繊維などのさまざまな栄養素もバランスよく含んでおり、現在は、むしろ、人々の健康に寄与する、すぐれた食品であるとの認識に変わってきています。
くるみの健康効果については、メタボ予防だけではなく、肝臓を保護する作用や、認知症の予防などについても、研究が進められていると聞きます。
くるみというと、ケーキやクッキーの材料というイメージがあるかもしれませんが、例えば、ごまのかわりにむきくるみをあえ衣に使うと、コクが出てよりいっそう美味。青菜類や白菜など、ありあわせの野菜でどうぞ。また、サラダに加えれば、くるみの歯ごたえがほどよいアクセントになります。手軽な料理で、食卓に取り入れてみてはいかがですか。
(食生活ジャーナリスト 岸 朝子)
1923年、東京生まれ。女子栄養学園(現・女子栄養大学)卒。「食」に関する職業をと、32歳のときに、主婦の友社に入社。料理記者としてのスタートをきる。その後、女子栄養大学出版部に移り、月刊誌『栄養と料理』の編集長を10年間務める。1979年、料理専門の編集プロダクション「エディターズ」を設立。料理や栄養に関する雑誌や書籍を多数企画、編集する。1993年より、CX系「料理の鉄人」の審査員を務め、的確な批評と、「おいしゅうございます」の言葉が評判になる。
1997年、(財)日本食生活文化財団より、わが国の食生活の進展に寄与したとして、食生活文化金賞を受賞。1999年、オーストリア政府から、オーストリアワンイに関する活動を認められ、バッカス賞を受賞。2006年には、フランス食文化の普及に努めた功績が認められ、農事功労賞シュヴァリエを受賞。
主な著書に、『岸朝子の元気ごはん』(文化出版局)、『日本の食遺産』(ワニブックス)、『東京五つ星の手みやげ』(東京書籍)など多数。



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