冬から早春にかけての菜園は、ターサイやだいこんなど背の低い野菜が多いのですが、そのなかで威風堂々、高さとボリュームを出し、存在感にあふれているのは、ブロッコリーやカリフラワーの大きな株です。聞いた話では、ブロッコリーのようすをみれば、いい畑かどうかがわかるんだそうですよ。

学名:Brassica oleracea L. var. italica Plenck
英名:Broccoli
日本名:緑花野菜(みどりはなやさい)
分類:アブラナ科アブラナ属
原産地:地中海東部沿岸
→菜園でひときわ大きな株となって、デザイン的にもかかせない存在。葉はシルバーリーフ(銀葉)で、シックな色合いがつくづく美しい。

ブロッコリーはキャベツの仲間ですが、キャベツのなかでは最も進化が遅れたグループといわれています。イタリアやフランスで改良され、ヨーロッパで重要な野菜となったのは15〜16世紀ごろ。日本にやってきたのは明治時代ですが、本格的な栽培が始まったのは第2次世界大戦後で、1980年代になって人気が急上昇しました。
その鮮やかな緑色からもわかるとおり、緑黄色野菜の代表。ビタミンAが豊富、ビタミンCもたっぷり、カルシウムや鉄分も多い、という健康野菜のスーパースターです。
別名「緑花野菜(みどりはなやさい)」。食用となる緑の粒つぶの集合体は、花蕾(からい)と呼ばれる花のつぼみが集まったものなんですね。以前どこかのテレビ番組で数えていましたが、あの一つのかたまりに、万という単位のつぼみがあるわけで、それはそれはエネルギーに満ち満ちた野菜なんだと思います。


実際育ててみると、春にはつぼみのかたまりがいっせいに黄色い菜の花になって、畑は花園のようになります。もちろん、花も食べます。花粉を食べるのは花粉症にもいいと聞いたことがあります。ブロッコリーの収穫適期は、つぼみの固くしまったときですが、ぜひ、一株残して花を鑑賞し、食べてみてください。
←食べる前にコップに生けて食卓を彩るブロッコリーの花。アブラナ科の野菜は、キャベツも水菜もターサイもかぶもすべて十字の黄色い花が咲く。


ブロッコリーを植えつけるのによい時期は、夏野菜の収穫が一段落した9月で、冬に旬を迎える野菜の代表格。中央にできる大きな頂花蕾(ちょうからい)を収穫します。カリフラワーは、それでおしまいですが、ブロッコリーは、その後、わきから伸びてくる側花蕾(そくからい)も長く楽しめます。側花蕾を次々と収穫できる、茎ブロッコリー「スティックセニョール」もあります。
→花茎がどんどん出るスティックセニョールは、菜園に行くたびに収穫できるので、家庭菜園向き。

どらく世代の私たちにとって、幼いころの思い出にカリフラワーはあったけど、ブロッコリーは大人になってから出回ってきたような記憶があります。でも、歴史的にはブロッコリーのほうが先で、その突然変異でカリフラワーができたのだそうです。


ですから、カリフラワーの育て方は基本的にブロッコリーと同じ。ただ、きめ細かくきれいな白に仕上げるために、花蕾を外葉で包んで遮光します。ブロッコリーはカリフラワーより寒さに強い点も違いますね。栄養的にみると、ブロッコリーのほうが栄養価は高いのですが、ビタミンCの損失はカリフラワーのほうが少ないそうです。
→カリフラワーは一部だけの花茎が立ち上がって花になる。

タネまきは7〜8月ですが、真夏の育苗はちょっとむずかしい。そこで、ブロッコリーは苗から育てるのがおすすめです。9月中旬ごろ、園芸店に出回る苗(本葉5枚ぐらい。高さ15センチぐらい)を求め、畑や鉢に定植します。大株になるので、鉢で育てる場合は大きめの鉢に。ゆっくりゆっくり生長し、真ん中に花蕾があらわれるのは、12〜1月ぐらいになります。

収穫は2〜3月。ブロッコリーは、てっぺんの大きな花蕾を収穫した後も、下葉の根もとから出てくる小房を収穫できますから、すぐに処分してしまわないでくださいね。
・ブロッコリーは、タネをまくよりも苗から育てるほうがおすすめ。
・春にも苗の入手は可能ですが、コナガや青虫の楽園となり苦労がたえないので、おすすめしません。


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